【Innergieレビューフェス #5】Innergie C6 Duo (Fold)レビュー:63Wでパワフルなのにコンパクトな”かしこい”急速充電器!

デルタ電子さんから、USB PDに対応した充電器One For Allシリーズの製品を5つ、レビュー用に提供していただきました。「Innergieレビューフェス」として、連載で5製品をレビューしています。

第5回目、最終回の今回は、Innergie C6 Duo (Fold)を取り上げます。USB-Cが2ポート搭載された、最大63W出力の”かしこい”急速充電器です。

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デルタ電子とは?

デルタ電子は、1971年に創設された電源管理と放熱管理ソリューションを手掛ける企業です。本社は台湾で、主には企業向けに、電気自動車の充電器やデータセンターの電源機器、FA(Factory Automation)機器などを設計・製造しています。

AppleのSupplier List(PDF)の4ページ目に「Delta Electronics Incorporated」として掲載されていて、上の画像のようにワコムのペンタブレットの電源に採用されていたりもします。Nintendo Switchの電源のサプライヤーのうちの1社でもあります(数社あるので全てではない)。みなさんの身の回りにも、探してみればデルタ電子製の機器があるかもしれませんよ。

Innergieはそんなデルタ電子の消費者向けブランドで、2008年に創設されました。デルタグループの50年以上にわたる専門的な電源管理テクノロジーをバックアップに、Innergieの独自機能InnerShield保護システムを装備した充電器が、使命である「無停電」の生活を約束します。

Innergie C6 Duo(Fold)のスペック

メーカー Delta Electronics Inc.
製品名 Innergie C6 Duo (Fold)
サイズ 約‎56 × 47 × 30.4mm
重さ 約140g
ホワイト
入力 100-240V AC/1.6A 50-60Hz
出力(製品全体) 63W (Max.)
出力(USBポート) USB-C:(上) 5V/3A,9V/3A,12V/3A,15V/3A,20V/3A, PPS 5V-11V/3A
USB-C(下): 5V/3A,9V/3A,12V/3A,15V/3A,20V/3A, PPS 5V-11V/3A

パッケージ・内容物



One For Allシリーズで統一されたパッケージ。ブルーがカッコいいです。


内容物一覧です。充電器本体と説明書のみ。説明書には日本語もあります。

本体・大きさ比較


プラグは折りたたみ式で、収納するときはコンパクトになります。

大きさ比較


Innergie C3 Duo(Fold)は、1枚目(上)は1番奥、2枚目(左)は1番左、3枚目(右)は1番手前にあります。
ここで比較しているのは、以前レビューしたBaseusの65W充電器UGREENの65W充電器Anker PowerPort III 2-Port 65Wです。どれも65Wと2Wだけ出力が大きく、ポート数も1つ多いので平等ではないのですが、同クラスと比較しても引けを取らない大きさです。

使える規格をトリガーして確認!

いつものように、POWER-Z KT001(a.K.a AVHzY CT-2,Kotomi Premium by YK-Lab)を使って、使える急速充電規格と、USB PDのPDOを調べます。KT001のファームウェアは最新版にアップデート済みです。

USB Type-C(上)

上のUSB Type-Cポートで使用可能な規格は、USB BC 1.2(DCP)のみです。Innergie C6 (Fold)でもありましたが、これはかなり珍しいですね。USB-IFの規格を順守しています。

使用可能なUSB PDのPDOは、5V×3A,9V×3A,12V×3A,15V×3A,20V×3A,PPS 5-11V×3Aです。

USB Type-C(下)

下のUSB Type-Cポートで使用可能な規格は、USB BC 1.2(DCP)のみです。上のType-Cポートと全く同じです。

QuickCharge 3.0も使える…?みたいな表示が上の画像でされていますが、個別にトリガーしたところトリガーできなかったので、これは表示がおかしいだけで使えないです(何度も試しましたが)。

使用可能なUSB PDのPDOは、5V×3A,9V×3A,12V×3A,15V×3A,20V×3A,PPS 5-11V×3Aです。これも上のポートと全く同じです。

実際に機器を充電!

ここでの最大W数は、私が確認できた中での最高値です。実際にはさらに高い電力で充電できる場合があるかもしれません。USB Type-CケーブルにはCable MattersのUSB-IF 認証済みケーブルを、iPhoneにはAppleのUSB-C – Lightningケーブル(1 m)を使用しています。

Xiaomi MIX 4

Xiaomi MIX 4を上のUSB Type-Cポートで充電すると、急速充電と表示され、最大24W程度が供給されていました。


Xiaomi MIX 4を下のUSB Type-Cポートで充電すると、急速充電と表示され、最大24W程度が供給されていました。

Galaxy Tab S7

Galaxy Tab S7を上のUSB Type-Cポートで充電すると、超急速充電と表示され、最大27W程度が供給されていました。

Galaxy Tab S7を下のUSB Type-Cポートで充電すると、超急速充電と表示され、最大27W程度が供給されていました。

Xperia XZ1

Xperia XZ1を上のUSB Type-Cポートで充電すると、充電中と表示され、最大11W程度が供給されていました。

Xperia XZ1を上のUSB Type-Cポートで充電すると、充電中と表示され、最大11W程度が供給されていました。

iPhone SE(第2世代)

iPhone SE(第2世代)を上のUSB Type-Cポートで充電すると、最大12W程度が供給されていました。

iPhone SE(第2世代)を下のUSB Type-Cポートで充電すると、最大12W程度が供給されていました。

電力配分はインテリジェントかしこい

本製品は電力配分がインテリジェントかしこいなのも特徴です。既にUSB PDのPDOでも分かる通り、63Wの出力は上下どちらのポートでも可能になっています。普通、最大出力が可能なポートは固定されていますが、本製品はどちらのポートでも同じスペックの出力が可能です。

まとめ

現在の充電器ではほぼ例のないであろう、USB-IFの定義した規格のみに対応し、他の規格との競合の心配がありません。電力配分もかしこく、どちらのポートの最大出力が大きいか考える必要もありません。63WなのにPPSが33Wまでなのが少し残念ですが、保証も2年間と長いため、安心して使い続けることができます。

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でじぃ
病気療養中のガジェットオタク。基本はTwitterにいます。私の執筆した記事は私個人の意見です。ご依頼などあれば、ご連絡はTwitterのDM(これが一番早いと思います)か、digitalkcct@gmailどっとこむ(どっとこむ→.com)まで宜しくお願いします。
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