Xperia 1 IIレビュー:スマホとしては普通、ガジェットとしては最高で使うのが楽しい!

Xperia 1 IIを購入し、4ヶ月ほど徹底的に使いたおしました。結論から入ると「ガジェットとして」最高!!本当に買ってよかった1台どころか、今年のトップ(推定)です。さて、記事内ではより熱く、Xperia 1 IIの魅力に迫っていきます。

ガジェットとして最高
スマホとしては普通
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21:9のアスペクト比を誇る小型縦長ディスプレイを実現したボディは秀逸

Xperia 1シリーズは21:9の縦長アスペクト比4Kディスプレイを採用し、コンパクトながら多い情報量を実現しています。

さて、市場のスマートフォンは高解像度といってもQHDがせいぜいといったところでしょう。しかし、Xperia 1 IIでは象徴ともいえる4Kデイスプレイを先代のXperia 1から受け継いでおり、新機種のXperia 1 IIIも同様です。このあたりから、SONYの強い意思が伝わってきます。

この縦長ディスプレイで記事を読むと「どこを読んでいるのかわからくなる」現象が激減します。私は長文を読むことが多いので、脳の混乱を防ぎつつ、速読できるのは余計な妨げが入らず便利です。紙で読んでいるのをイメージするとわかりやすいかな。

それだけでなく、SNSでは一度に多くの投稿を表示でき、情報収集がより捗ります。なにを隠そう、私はSNS廃人なものでして、多くの投稿がいっぺんに表示されるというのは、もう魅力的でたまらないポイントなわけです。いや、胸を張ってSNS廃人とか主張するなよって話ではありますが…。

私が購入したカラーはブラックです。Xperia 1 IIにはキャリア版とSIMフリー版が存在し、前者のモデルは背面が光沢の高級感ただようエレガントな仕上げ、後者は非光沢でマットな触り心地のいい仕上がりになっています。

私が購入したのは前者のキャリア(au版 SOG01)のため、光沢でラグジュアリーっぽい背面です。ただ、光沢なだけあって、指紋や汚れなどは目立ちます。

右側面の下部にはシャッターボタンがついており、カメラアプリ起動時にこれを押すことで写真を撮れます。また、長押しでカメラアプリの起動も。後述する「Photo Pro」では、このボタンも相まって写真撮影をより楽しめます。

最近のスマホでは見かけない「引っ張るタイプ」のSIMスロットが伝統的に採用されており、SIMカードやMIcro SDカードを抜き差しするときにSIMピンを使わずに済む設計になっています。ただ、これを抜くと強制再起動がかかってしまうのは残念なところ。

カメラについて

Xperia 1 IIにはZEISS(ツアイス)製のレンズが搭載。そのなかでも、24mmのメインレンズにはT*コーティングが施されていて、ゴーストやフレアなどを抑制できます。カメラの構成は、24mmのメインレンズ、70mmの望遠レンズに加え、16mmの超広角レンズからなるトリプルカメラ仕様となっており、様々なシーンの撮影に対応可能です。

以下、おまかせオートにて撮影した作例です。

24mmで撮影

70mmで撮影

16mmで撮影

おまかせオートで撮影した写真は悪く言えば「地味」ですが、よくいえば「自然」で肉眼に近い写りをしています。急速にシェア率を拡大中のいわゆる中華スマホは、AIにて加工が施された、華やかな画になりがちです。これも、よくもわるくもといった側面があり、一概にどちらがいいと甲乙つけることはできません。しかし、自然に近い発色が逆にアドバンテージな気がします。

αの血統を持つ「Photography Pro」は胸が高鳴るほどにたのしい

Xperia 1 IIから実装された「Photography Pro」はSONYの持ち味を活かしています。これを軽く説明すると、自社の一眼レフ「α」のユーザーインターフェースや技術を投じた「マニュアル撮影専用の第Ⅱのカメラアプリ」です。第Ⅱ…?そう、通常のカメラアプリとは別にこのアプリが存在します。

アプリの解説を書き始めると止まらくなってしまうので、作例を掲載します。

明るい間に撮影した風景や食べ物の写真など。解像度こそは微妙ですが、試行錯誤しながら撮影しているだけあって、オートとは違ったキレイさがあります。それだけでなく、自分の色に染め上げる行程が楽しいです。他のスマホでもマニュアル撮影はできますが、Photo Proは「ガジェット」を触っている楽しさがあって、なんかこう、使っていて楽しくなります。

夜景は明暗がハッキリと、黒は黒と締まったような写りを実現。

おぉ!となるような演出ではないものの、ゆっくりと心を奪われていくような、そんな感じです。

これらを踏まえると、オートだと解像度もパットしない画になりがち。「撮れればいい」のであれば、気にはなりませんが、GalaxyやXiaomiのスマホと比較してしまうと、手軽に「映える」写真は撮れません。

Photo Proを楽しめる方にはおすすめできる一方で、サッと綺麗に写したい!そんな方々に勧めれるかと言われたら…。といったところです。でも、逆を言えばプレミアムオートで撮影した写真は「自然な色合い」とも取れますし、好みの範疇ではあります。

ちなみに、Photo ProはRAW形式保存にも対応し、Snapseedなどのアプリで編集可能です。

遊び心があって楽しいクリエイティブモード

クリエイティブモードでは専用のフィルターをかけることで風変わりな写真が取れたりします。たとえば、スクリーンショットでは魚眼レンズフィルターを適応しており、専用機器を持っていなくても、標準機能で色々できるのは映像制作に携わっているSONYらしいですね。

フィルターを適応して撮影しました。雰囲気がガラリと変わりますね。

今回の写真をAmazon Potosにアップしてあるので、興味ある方はご覧ください。

Cinema Proで映画もどきが作れてしまう

「CInema Pro」も「Photo Pro」と同じく、Xperia 1 から入ってるアプリで、「Photo Pro」の動画特化版をイメージするとわかりやすいです。フィルターを適応したり、明るさを調整したり、ホワイトバランスやISO感度を調整して撮影できます。

複数の動画を結合して1つの作品にしたり、編集もアプリ1つで完結します。

雰囲気満載な動画を撮影してみましたのでご覧ください。ちなみに、21:9のXperiaであれば、21:9で視聴できます。

クリエイターモードでより忠実に

クリエイターモードを有効にすることで、原色に忠実な発色を実現します。製作者の意図をシッカリと捉えるだけでなく、前述した「Photo Pro」や「Cinema Pro」で作品を制作するときや絵を描くときなど、自然な色合いで作成できるため、自分が思っていた色と違う…モヤモヤ…なんてことが減るわけですね。

21:9の4Kディスプレイはおもしろい、ただしロマンかつ、動画視聴時には黒帯が

前述の通り、Xperia 1 IIには自社の信念たる4Kディスプレイが採用されています。いや、このサイズで4Kは無理があるだろ…って意見はごもっともで、正直に言えば実用的ではないです。極端な話、ソフト側のチューニングで文字サイズなどの視認性はどうにでもなります。けれでも、Xperia 1 IIの4Kディスプレイを実用性で判断するのは少々もったいなく、このサイズに4Kディスプレイが詰め込まれていることが魅力なのではないでしょうか。

ただ、動画視聴時には黒帯が出がちです。他のスマホでもそうなのですが、こればっかりは残念。とはいえど、対応動画もあるにはありますよ。

音に合わせて振動する「ダイナミックバイブレーション」

音に合わせて振動するダイナミックバイブレーションも搭載されています。私はアニメ>映画といったところなので、しっかりとした評価はできませんが、なんというか、手のひらサイズシアターで映画をみている気分で楽しいです。

ちなみに、音楽を流しても振動します。ちょっと、物足りない感じですけどね。

上下にアプリを配置することでマルチウィンドウを実現

21:9の縦長画面を活かしたマルチウィンドウ機能も搭載されており、アプリを上下に配置できます。これによって、上部にアニメを映しながらしたでショッピング……といったやり方ができて便利です。いわゆる、2窓と呼ばれる2ツの配信を同時視聴もできますし、チャットしながら動画も観れます。使いこなせているかと言われると微妙なところです。

横に存在するクイック設定パネル!?サイドセンス

ディスプレイのベゼル部分を2回タップするとサイドセンス画面が出現します。ここからよく使うアプリを起動できたり、上述したサイドセンス機能を有効にしたり、Wi-FiのON・OFF切り替えなども。

ただ、これを起動するにはちょっとコツがいるというか、ダブルタップしているのに起動しないことがよくあります。特に、ケースをつけると更に挙動が怪しくがちです。1 IIIで改善してほしいですね。

イヤホンジャックつき

イヤホンジャックも搭載されていて、有線イヤホンで音楽を楽しめます。この有線イヤホンジャックが割といいです。よくできているあまり、外で音楽を聴くときはずっとこれで聴いています。

視聴環境:AmazonMusic HD×Auglamour F300

音質について、「よるのあと」を聴いた上で軽く触れると、低音がそこそこ出ており、かといって中高音も損なわれていない。SONYらしい音に仕上がっています。音の解像度は粗がやや目立ち、鮮明に聴こえるかと言われたらそうでもないです。MOONDROP ILLUMINATIONでも視聴してみましたが、解像度的な面では限界を感じます。それでも、スマホとしては音質がいいほうです。

なお、Device infoで確認したところ「Cirrus Logic CS35L4」DACをデュアル搭載しているようです。

指紋認証は電源ボタンと一体化。そしてバッテリー持ち

Xperia 1 IIは指紋認証に対応しており、指紋認証センサーは電源ボタンと統一されています。電源ボタンに指を置くだけでロック解除できるのはフィット感があっていい感じです。

バッテリー持ちについても触れていくと、悪くもなく、良くもないといったところです。朝おきてでかけて、帰るまでは持ちます。

総評:スマホではなく、ガジェットとして楽しい!メカオタが好きそう

Xperia 1 IIは「Xperiaらしさ」と「SONYらしさ」が特徴で、ガジェットとして使うのが楽しいスマホでした。4Kの縦長ディスプレイにPhotoProなど、尖った部分が目立ち、総じてメカオタクが好きそうなスマホに仕上がっています。もちろん、メカオタじゃない人が使うのにも支障はありませんが、メカオタが使うと、ガッツリと楽しめるスマホ…ではなくガジェットでした。あぁ、1 IIIも欲しくなってきちゃいました。

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CloNis

2002年生まれ、自分の好奇心を満たすために行動してます!

行動(選択)基準はよくもわるくも「おもしろいか、おもしろくないか」になりがち。スマホはGalaxy Z Fold 5、最近はAngenieuxのレンズにハマってます。

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