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ASUS ZenFone 7 レビュー:進化した3眼フリップカメラで撮影の幅が広がる高性能モデル

ASUSから2020年10月23日(金)に発売された「ZenFone(ゼンフォン)7」をメーカーより1週間ほどお借りすることができました。

特徴的な3眼のフリップカメラをはじめ、基本性能の高さやバッテリー持ちなど、前作からの良さを活かしつつ、細かい不満点を潰してきた優等生です。

  • 3眼のフリップカメラで自撮りもパノラマ写真も綺麗に撮れる
  • 90Hzのリフレッシュレート+Snapdragon 865搭載で動きが滑らか
  • 大容量5,000mAhバッテリー+30Wの急速充電に対応
  • 本体がゴツくて重たい
  • 防水・防塵、Felica非搭載
  • イヤホンジャックやFMラジオが廃止された

ZenFone 7 ZS670KSのスペック

ZenFone 7は2020年10月23日(金)にASUSから発売されたSIMフリースマートフォン。前作のZenFone 6では1モデルでしたが、今期では無印ZenFone 7と上位版となる7 Pro(ZS671KS)の2機種が発売されています。

主なスペックは以下のとおり。

ZenFone 7 Pro ZenFone 7
OS Android 10
CPU Snapdragon 865 Plus Snapdragon 865
RAM 8GB
ストレージ 256GB 128GB
外部メモリ microSDXC (最大2TBまで)
ディスプレイ 6.67インチ 2400×1080 (フルHD+) AMOLED
メインカメラ 6,400万画素 広角カメラ内蔵(メインカメラ)
1,200万画素 超広角カメラ内蔵(2ndカメラ)
800万画素 望遠カメラ内蔵(3rdカメラ)
※ZenFone 7 Proのみ広角・望遠カメラにOIS搭載
フロントカメラ
バッテリー 5000mAh
サイズ 約165 × 77.2 × 9.6 mm
重量 約235g
価格(税抜) 99,800円 85,800円

無印とPro版の違い

無印とProの違いはCPUと内蔵ストレージ、メインカメラのOIS(光学手ブレ補正機能)のみ。

無印のCPUがSnapdragon 865に対し、Proはクロック数を上げたSnapdragon 865 Plus。ストレージは無印が128GBに対し、2倍となる256GB。メインカメラはProのみOIS(光学手ブレ補正機能)を搭載し、より手ブレの少ない映像が撮影できます。

この差と14,000円(税抜)の価格差と天秤にかけて、より高性能なモデルが欲しい人はProを選んでも良いかもしれません。個人的には無印でも数年は不満無く使えるスペックだと感じました。

ベンチマークスコア

『AnTuTu Benchmark』『Geekbench 5』『3DMark』の3つのベンチマークアプリを使ってみました。



Antutu Benchmarkの結果は驚異の60万点超え、Geekbench5はシングルコアが940点、マルチコアが3,397点、3DMarkはSling Shot Extreamで7,309点でした。最新CPUのSnapdragon 865とRAM 8GBの組み合わせだと文句なしのハイスペックです。

上記スコアはバッテリーモードを「ハイパフォーマンス」にして計測しています。その分バッテリー消費が大きくなりますが、ZenFone 7では5,000mAhの大容量バッテリーを搭載しているので、一般的なスマホよりもバッテリー持ちは良かったです。

他の製品とスコアを比較すると、このような結果となりました。

Antutu Geekbench 3DMark
Single Multi
ROG Phone3 625295 973 3387 7507
ZenFone 7 (AIブースト) 600920 940 3397 7309
AQUOS R5G 569646 915 3339 7250
ROG Phone II 491047 770 2848 6230

このほかのスマホのベンチマークも集めて以下のページにまとめてあります。他の機種と比較できるので、こちらも参考にしてください。
ベンチマーク結果まとめ

ZenFone 7 ZS670KSの外観

ZenFone 7は6.67インチのフルHD+有機ELディスプレイを搭載しています。高精細かつ大画面で、動画視聴や電子書籍なども見やすいサイズです。

フリップ式のカメラを搭載しているため、前面にインカメラやノッチのない非常にスッキリとしたデザインをしています。ナビゲーション操作をしやすくするために、下のベゼルだけ若干太くなっています。

背面のカラーはパステルホワイト。最近流行りのオーロラカラーで、角度によって青から薄紫色に変化していく様子が美しいです。もう一色の「オーロラブラック」では、反射で青い線が変化していきます。

レンズは出っ張りが目立ちますが、背面を下にして卓上に置いて操作してもガタつくことはありません。レンズが直接触れてしまうので、傷防止のためにもケースを付けて運用するほうが良さそうです。



カメラの位置は任意の角度で止めることができ、180度まで回転させると背面のカメラを前面カメラとして利用することができます。

上部にはフリップカメラのヒンジをはじめ、アンテナラインとマイク、ディスプレイとの間にスピーカーを内蔵。

底面にはマイクと通知ランプ、Type-Cポート、スピーカーを内蔵。通知ランプが底面に付いているのは珍しいですね。細かいところですが、水平位置が天地中央に揃っていて綺麗に見えます。

ディスプレイのガラスとフレームの境目にダイヤモンドカット加工が施されていて、見る角度によってキラッと光るのが好みです。

右側面には音量ボタンと電源ボタン。電源ボタンは兼用の指紋認証センサーにくわえ、任意のショートカットを実行する「スマートキー」を兼ね備えています。

左側面にはmicroSDとSIMスロットを搭載。

microSDとnanoSIMが2枚同時に入るトリプルスロットになっています。一般的なSIMフリースマホだとSIM2とmicroSDがどちらか一方しか入らないため、どちらも使えるのは嬉しい仕様です。

ZenFone 7 ZS670KSのカメラ

ZenFone 7を語る上で外せないフリップカメラは、背面カメラを回転させて前面カメラとしても使える珍しいギミックです。前面からインカメラを無くすことで、ディスプレイの切り欠き(ノッチ)が消えて画面を広々と使えて画質も向上します。

スペックも前作より進化しており、6,400万画素のメインカメラと1,200万画素の超広角カメラ、800万画素 望遠カメラを搭載。

フリップカメラは任意の角度で止めることができ、ローアングルやパノラマ撮影などがやりやすくなります。カメラのチルトやバリアングル液晶などのイメージに近いです。角度は3つまで登録しておくこともできます。

実際に作例を撮ってきたので、画角や画質の参考にしてみてください。特記事項のない限りは全てオートで撮影し、リサイズのみ行っています。

元画像はGoogleフォトにアップロードしているので、興味がある方はご覧ください。

メインカメラ


メインカメラはAIが使われていて、被写体を自動的に検出して最適なモードに切り替えてくれます。最近のハイエンド機らしいコントラスト高めのぱきっとした写りです。


マクロ撮影にすると背景がぼけるので、被写体をより際立たせることができます。AF精度も想像以上に高く、雑に撮影しても迷うことが少なかったです。

マクロも行けて飯テロ写真が捗る




食べ物を撮ると暖色寄りの色味になり、シズル感が伝わる写真になりました。居酒屋などの薄暗いお店でも明るく撮れるのは心強いです。

超広角カメラ・望遠カメラの画角の違い



ホテルの外観を超広角・広角・望遠で撮り比べてみました。超広角カメラではホテル全体が写っているのに対し、広角カメラではバス停のあたりまで、望遠レンズではエントランス部分のみ、最大までズームするとハート部分までの画角になりました。

超広角カメラは従来モデルよりも直線の歪みが少なく、アクションカムのようなダイナミックな写真に仕上がります。広角カメラは全体図を見せるのにちょうどよく、望遠も3倍だと結構近くまで寄れます。流石に最大まで寄るとノイズが目立ちますが、記録用としては十分ではないでしょうか。

自撮りも背面カメラと同じ画質で撮れる

ZenFone 7では、背面カメラが180度回転して前面カメラとして使えるので、広角・超広角・望遠レンズの3種類を使い分けたり、ナイトモードやパノラマ写真などインカメラでは使えなかった機能も使えるようになります。(一部機能はフロントカメラで使えないものもあります)

超広角カメラを使えば手持ち撮影でも広い画角で撮影できるため、集合写真を撮るときに自撮り棒を使ったり、他の人に撮影をお願いする必要がないのは便利でした。

暗い場所でもノイズが少なく暗所撮影に強くなった



スマホカメラで性能の差が出やすい暗所撮影をテストしてみました。照明で明るくなっている場所であればオートでも十分綺麗に写っている印象です。

PROモードにしてISOやシャッタースピードなどをマニュアルで調整すると、光の少ない夜景でもここまで綺麗に撮影できます。このようなシーンだとオートにすると不自然に明るくなったりするので、撮影環境に応じて使い分けてみてください。

使って良かったところ、気になったところ

メリット:高性能CPU+90Hzの高リフレッシュレートで快適動作

執筆時点で最もハイエンドなCPU「Snapdragon 865」を搭載し、90Hzの高リフレッシュレート対応で非常に軽快に動作します。特にWebブラウジングやSNSのタイムラインをスクロールすると、指に吸いつくようになめらかに動作して気持ち良いです。

重たいゲームを起動してもフリーズしたりカクついたりせず、よほど長時間連続で起動しなければ発熱もそれほど気になりませんでした。8GBの大容量メモリ搭載により、ゲームアプリを複数立ち上げてもバッググラウンドで終了することがほとんどありません。

より高性能な使い方を求める方は、CPUが上位版の865 Plusを選ぶと良いでしょう。

メリット:5,000mAhの大容量バッテリーと30Wの超急速充電に対応

ZenFone 7は5,000mAhの大容量バッテリーを内蔵しており、バッテリー消費が増える「パフォーマンスモード」で使っていても他社のスマホより長持ちする印象です。

機内モードでWi-Fiに接続し、最大輝度でYouTubeを連続再生してみると100%→0%まで7時間13分という結果に。これだけ極端な使い方をしても7時間以上持つということは、一般的な使い方であれば1日半~2日は充電なしでも使えると思います。

0時間 1時間 2時間 3時間 4時間 5時間 6時間 7時間
電池残量 100% 86% 73% 59% 46% 32% 17% 4%

もし充電を忘れてしまっても、付属の30W対応急速充電器とケーブルで充電しておけば、朝の支度をしている時間で50%以上充電することが可能です。

メリット:顔認証と指紋認証をシーンに応じて使い分けられる

ZenFone 7には顔認証と指紋認証の2種類を搭載し、シーンに応じてどちらでロック解除するか選べます。

指紋認証では、側面の電源ボタンがセンサーになっており、ボタンをタッチするだけでロック解除が行なえます。最近はディスプレイ内指紋認証も流行っていますが、やはり物理センサーのほうが確実に素早くロック解除できて便利ですね。

顔認証はロック画面で上にスワイプすると、フリップカメラが回転して認証を行います。回転するまでのタイムラグはあるものの、認証スピード自体は早いので案外普通に使えます。

卓上に置いたままだとフリップカメラが回転できないため、指紋認証と併用して使い分けられるのは便利でした。手持ちのときは顔認証のほうが持ち方を変える必要がなく使いやすいと思います。

メリット:スマートキー+ショートカットでアプリを素早く起動できる

ZenFone 7には、電源ボタンを2回または長押しすると任意のアプリを起動する「スマートキー」に対応しています。



初期設定では2回押しでGoogleアシスタントが起動し、長押しで電源メニューが開きます。カスタマイズすると、任意のアプリを開いたり、Wi-Fiやマナーモードの設定などショートカットを起動できます。

私はQR決済アプリの「PayPay」を2回押しに割り当てて、レジに並んでいるときにさっと起動できるのが便利だと思いました。


この他にも、ダブルタップで画面をオンにしたり、ジェスチャー動作や画面上に文字を書いて任意のアプリを起動する機能など、細かいところまで自分好みにカスタマイズできます。

デメリット:サイズが大きく重たいので片手操作は厳しい

6.67インチの大画面を搭載しているため、手の小さな方だと片手操作は厳しいです。

ケースなしの状態:238g
ケースとスマホリング装着:278g

本体重量は235gと大きさ以上にずっしりと重さを感じます。ケースやスマホリングを付けて使用するとちょっとしたタブレット級の重さになります。

フリップカメラの構造や大容量バッテリーの影響から仕方ないところもありますが、もう一回り小さく軽くなればより使いやすいと思いました。

デメリット:防水・防塵・Felica非搭載。イヤホンジャックやFMラジオも廃止に

筆者がスマホを選ぶ上で重視している防水・防塵・Felica(おサイフケータイ)には対応していません。

特にFelicaについては、日頃から電子マネーを活用しており、コンビニで買物をしたり旅行中にSuicaを使えないのは困るという方も多いのではないでしょうか。

また、ZenFoneシリーズで毎回付いていたイヤホンジャックやFMラジオが廃止されました。有線イヤホンを使う場合、Type-Cの変換ケーブルを使うか、トランスミッターやワイヤレスイヤホンに移行する必要があります。

まとめ:スペックやカメラは大満足!大きさや重さが最大のネック

ZenFone 7はフリップカメラが進化しただけではなく、基本性能を向上させて5G対応や90Hz対応のディスプレイ、指紋認証センサーなど前作の惜しい点を改善させています。これだけ機能を詰め込んで10万円以内に収めたのは、比較的手の出しやすいモデルに仕上がっていると思いました。

中華メーカーと比べるとコスパが悪いかもしれませんが、国内の主要キャリアに対応していたり、ATOKなど国内向けにローカライズされている点は評価したいです。

個人的には文中でも上げたFelicaがないことや、本体のゴツさ・重さからメインになることはないですが、どんなアプリでもサクサク動くパフォーマンスや綺麗に撮れるカメラはロマンがあります。次回作はもう少しコンパクトなサイズに収まると万人受けするのではないでしょうか。

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