moto g8 レビュー:カメラや解像度にこだわらなければサブ端末としては十分満足

モトローラのミドルレンジ「moto g8」を購入し20日ほど使ってみたのでレビューをお届けします。約2.5万円というお手頃な価格から分かる通り、メインとして使うにはちょっと厳しいかな、といったところですがサブ端末としては「これくらいでちょうどいい」がぴったりなスマホです。

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moto g8の概要と主要スペック

moto g8はモトローラが2020年5月4日に発売したSIMフリースマートフォンです。g8シリーズとしてはほかにmoto g8 plus、moto g8 powerがあり、最も安価で性能も抑えられているのがmoto g8です。

OS Android 10
CPU Snapdragon 665
RAM 4GB
ストレージ 64GB
外部メモリ microSDXC (最大512GBまで)
ディスプレイ 6.4インチ 1,560 x 720 (HD+)
カメラ アウトカメラ:1,600万画素(メイン、f/1.8)+200万画素(マクロ)+800万画素(広角動画118°)、TOFカメラ、8倍デジタルズーム、LEDフラッシュ
インカメラ:800万画素(f/2.0、ディスプレイフラッシュ)
バッテリー 4,000mAh
サイズ 約161.3 × 75.8 × 8.95 mm
重量 約188g
SIM タイプ:nanoSIM
スロット数:2(DSDV;デュアルSIMデュアルVoLTE)、DSDVにて使用の場合、microSDは使用できません
ネットワーク 4G:B1 / B2 / B3 / B4 / B5 / B7 / B8 / B18 / B19 / B20 / B26 / B28 / B38 / B40 / B41
3G:B1 / B2 / B4 / B5 / B8 / B19(B6含む)
2G:850MHz / 900MHz / 1800MHz / 1900MHz

DSDVに対応してるので複数の回線を組み合わせたり、通話用SIMと大容量データSIMを組み合わせることもできます。NFC、おサイフケータイ、防水には非対応なのはちょっと残念なところです。

RAM4GB、ストレージ64GBというのは最近のエントリー~ミドルでよくある組み合わせです。メインで使うにはちょっと厳しいところも出てきますが、サブでならこれくらいでも十分です。micro SDカードも使えますし。

端末デザイン

moto g8はパンチホールディスプレイを採用し、画面アスペクト比は19:9の全画面なスマホです。同時発売のmoto g8 powerに比べると下ベゼルが太く、そこだけベゼルの太さが統一されてないので、その点ではイマイチです。

背面は正直プラスチッキーで高級感はありません。普段使いとしてはこの吸い付く感触は嫌いではありませんけどね。指紋は割と付きます。反射させないとそこまで目立ちませんが。

指紋センサー部分にモトローラロゴが入ってるのは端末デザインとして指紋センサーをうまく取り入れてると感じますし、気に入ってます。

とびきりカッコいいとか、そういうのはないのですが、古臭過ぎもなく無難なデザインだと思います。カッコよさを求める人には物足りないところもあると思いますが。

このほか、外観写真は開封時の記事にもありますので、参考に。

パフォーマンスは必要十分

moto g8はSoCにSnapdragon 665を搭載しています。ミドルレンジに入るもので、実際とくに不便なく使えるものです。さすがに重くなりがちなゲームは厳しいですけどね。

いつもどおり『AnTuTu Benchmark』『Geekbench 5』『3DMark』の3つのベンチマークアプリを使ってみました。

ベンチマークでは、AnTuTuベンチマークで165,323点、Geekbenchでシングル309点のマルチ1,217点でした。3DMark (Sling Shot Extreme)は1,085点。

似た点数のほかのスマホと比べると以下の通り。

Antutu Geekbench 3DMark
Single Multi
Pixel 3a 185709 351 1339 1630
UMIDIGI X 167331 300 1460 1188
moto g8 165323 309 1217 1085
AQUOS R compact 152225 335 1104 1318
AQUOS sense3 119347 178 1045 823

このほかのスマホのベンチマークも集めて以下のページにまとめてあります。他の機種と比較できるので、こちらも参考にしてください。
ベンチマーク結果まとめ

普通に使ってる分にはパワー不足を感じることはありません。ちょっと負荷のかかるゲームをやるとさすがに足りないところはありますが、ウェブブラウジングとSNSくらいしかやらない、というのなら問題ありません。

カメラ

カメラのUIはシンプルなものです。シャッターボタン横のアイコンからGoogleレンズが起動できるのは個人的にポイント高いです。

設定ではグリッド表示や水平マーカーの表示もできます。シャッター音については、少なくとも日本のSIMを挿してるとオフにはできないようです。写真の比率は4:3、16:9、19.5:9の3種類。

通常の写真・動画に加え、ポートレート、カットアウト、マクロ、スポットカラー、Cinemagraph、パノラマ、ライブフィルタといった撮影モードがあります。動画ではタイムラプスも撮影可能。

実際に撮影した写真

moto g8はカメラにAIエンジンを搭載し、撮影シーンに応じ撮影モードや設定を自動で最適化してくれます。

わりとシャキっとした気持ちのいい写真が撮れます。

背景もよくボケる。

ただ、時々この写真のように妙に圧縮されてるのか、画質が悪いものがちらほら見られます。スマホの小さな画面で見てるとあまり気づかないのですが、PCディスプレイなどで見ると明らかに潰れていたりします。動画から切り出したみたい、とも言えます。

こちらは「スポットカラー」を使って緑部分だけを色付きにした写真です。役に立つかは不明ですが、こういった遊び心ある写真も撮影できます。

カメラ全体の印象

moto g8のカメラ、悪くはないと思うのですが、時々ある妙に圧縮されたような画像が気になります。他にないならこれで撮るのも構わないけど、もっとカメラ性能がいいスマホを持っているのであれば、わざわざこちらを選ぶこともないかな、といったところです。

バッテリー

moto g8のバッテリー容量は4,000mAhです。moto g8 powerが5000mAhで大容量なのでそれに隠れがちですが4000mAhでもそれなりに多い部類に入ります。

なにかアプリや実験での数値的なものがあるわけではありませんが、体感としてはバッテリーの持ちは良い方だと思います。ディスプレイがフルHD+ではなくHD+なので、それも影響してるのかもしれません。

指紋認証

背面に設置された指紋センサー。モトローラロゴが入ってるのがいいですね。感度も悪くないのですが、速度的にはちょっと間が空く感じです。瞬時にロック解除、とは行かないので注意です。まぁ反応できてるのか疑わしくなるほど遅いわけではないので十分及第点です。

ディスプレイ

moto g8のディスプレイで気になるのは、6.4インチと割と大きめなのに解像度が1,560 x 720のHD+しかないことでしょう。画面の粗さなど気になるかな?と購入前には思っていたのですが、実際に使ってみるとそうでもありませんでした。よーく見て、フルHDのものと比べれば確かに違いはわかりますが、使ってる間に慣れるので気になりません。まぁ私が気にしない性格だからかもしれませんが。

ただ、これは解像度の問題なのかソフトウェア的な問題なのかわからないのですが、Twitterで画像を選ぶときやGoogleフォトなどのサムネイルなどで妙に画像が潰れて表示されることがあります。あくまでサムネイルだけなのでいいと言えばいいんですけど、ちょっと気になりますね。

わかりやすいUI

moto g8のUIはほぼAndroid標準のものです。へたにカスタマイズされていないのでPixelなどと同じく使いやすいです。もちろん、もっとカスタマイズされている方が使いやすいという方もいると思いますが、基本的であるので、他のスマホのサブ端末という位置づけで見れば、下手にカスタマイズしているよりも使いやすいのではないでしょうか。

Motoアクション

Motoアクションと呼ばれる独自の機能もいくつか用意されており、それらについてはイラスト付きでわかりやすく説明されます。このイラスト付きの説明がなかなかわかりやすく、うまい具合に世界観も作ってて良いなと思いました。

機能は以下の通り。もちろんそれぞれでオンオフできます。

  • クイックキャプチャー・・手首を素早く2回ひねってカメラを開く
  • 簡易ライト…2回振り下ろしてライトをオンオフ
  • スクリーンショットエディタ…スクリーンショット撮影後に編集/共有のためのエディタを起動
  • スワイプして縮小…画面中央から右下または左下にスワイプで画面縮小
  • 3本指でのスクリーンショット…3本指で画面にタッチ(長押し)してスクリーンショット撮影
  • 持ち上げて消音…着信中に電話を持ち上げると着信音をオフ
  • 下向きでマナーモード…画面を下に向けて置くとマナーモード
  • メディアコントロール…画面がオフ状態で音量ボタンで次曲や前曲に移動

スクリーンショットを編集できるエディタは他のメーカーでも採用してるところは多いですが、連続でスクリーンショットを撮影したい人にはけっこう邪魔なものです。こういったものがオンオフ自由に選べるというのはありがたいです。

総合的な評価

moto g8の良いところ・イマイチなところをまとめてみます。

moto g8の良いところ
  • Snapdragon 665搭載でスムーズな動作
  • 思ったよりも電池持ちは良さげ
  • わかりやすいUI
moto g8のイマイチなところ
  • 画面解像度はHD+止まり
  • よく見るとカメラがイマイチ
  • おサイフや防水に非対応

カメラだったり解像度だったり、満足できない点はもちろんあるのですが、それはあくまでメイン端末としようとした場合です。2.6万円のサブ端末として考えれば、十分妥協できるところでしょう。

そもそもゲームもカメラもメイン端末でやればいいのです。サブ端末はメイン端末がバッテリー残量少なくなったときなどに代わりとして使うもの、と考えれば、最低限のことがそつなくできればいいというもの。moto g8もSNSを見たり通常のウェブブラウジングは何の問題もありません。バッテリーのもちも悪くないので、サブ端末には最適なのではないでしょうか。

まとめ:サブ向けスマートフォンとしてちょうどいい

こういったスマホレビューでは性能が低くて正直使えない端末のことをオブラートに包んで「サブ端末にピッタリ」という人も多いですよね。でもmoto g8は基本性能には問題なく、メイン端末で求められるような箇所での性能が劣るだけです。こういった端末こそ、本当に「サブ端末にピッタリ」というのではないでしょうか。

購入検討してるときに同時発売のmoto g8 powerと悩んだのですが、その差である部分がサブ端末として使うには(私にとっては)問題とならない部分でもありました。moto g8で十分に動きますし、サブ端末としてはこちらを買って正解だったと思います。

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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