ZenFone Goファーストインプレッション : 必要な物はすでに揃ってる初心者に優しいスマホ

ASUSのエントリーモデルとなる新しいスマホ「ZenFone Go」のサンプルをお借りしました。今後数回にわたってレビューしていきたいと思います。

ZenFone Goは2016年4月2日に発売されたばかりの端末です。スペック的にはそれほどインパクトのあるものではありませんが、税別19,800円という低価格が魅力のエントリーモデルです。スペックにインパクトがないと言っても、価格から見れば十分「使える」端末ではあります。

私は2015年3月にZenFone 5を手に入れ、ここまで使ってきましたが、さすがにストレージ容量などもきつくなってたので後継を、とも思っていたので今回のレビューではZenFone 5とZenFone Goを比較し、乗り換えに心配がないのかどうかも見極めていきたいと思います。

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シリーズを受け継ぐ外観

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箱を開けるとさっそくZenFone Goとご対面です。この箱の作り、ZenFone 5とかなり似ていてニンマリしてしまいました。聞くところによるとZenFone 2 Laserも同じような箱だったとか。

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本体のほか、マニュアル、イヤホン、イヤーピース、USBケーブル、ACアダプタが入っています。

先日、親にとあるタブレットをプレゼントしたのですが、それにはACアダプタが入っておらず「どうやって充電したらいいの?」と聞かれてしまいました。その時はちょうど持ってきていた急速充電器をそのままあげてきましたが、スマホ初心者向けにはこれは困る問題だなと思いました。

そういったことを考えるとZenFone GoにはACアダプタもケーブルもイヤホンも入っているので、最初からすべて揃っている感があります。

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ZenFone Goの前面外観です。
ナビゲーションバーは画面外にタッチセンサーで装備されています。画面がいつでも目一杯使えるのと、常にそこにキーが有るというのは、スマホ初心者にはむしろ優しい仕様なのかな、と思います。

その下側はスピン加工がされていて美しいですね。この辺りはZenFone 5でも同じだったのですが、光具合がGoの方がはっきりしている気がします。

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背面はマットな素材になっています。今回お借りしたものはブラックですが、ZenFone Goはほかにホワイトとブルーがあります。ブルーは先日のZen Tourでも触ったのですが、かなりいい色をしています。カタログなどでもメインのカラーとして扱われているので、青系が嫌いでなければブルーをおすすめします。黒のマットな感触もいいですけどね。

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背面には音量キーも付いています。公式サイトによれば、この背面デザインは手にフィットするように人間工学に基づきデザインされているそうで、人差し指が音量キーの上に来るようになっているそうです。

スマホの持ち方は人それぞれだと思いますが、人差し指が音量キーの上に来るように持つと操作はもう片方の指でするようになります。さすがに5.5インチ端末で片手持ちは推奨しないということかもしれませんね。

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ZenFone Goは左右の側面には何のボタン類もありません。中央部が持ち上がって端に行くほど薄くなるデザインとなっているので、ここにボタンは置けなかったのかもしれません。ただ、この形状のおかげで持った時にはかなり薄く感じます。

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電源ボタンは上になっています。
片手操作でこの電源ボタンを押すのはなかなかに面倒です。どうしてこんなところに…と何度も思ってしまいましたが、画面のオンオフはタップでもできるので、そこまで頻繁に使われることを想定していないのかもしれません。

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下側にはUSBの差込口です。
ちなみに、先日Twitterで「USBの差込口はどこがいいか?」というアンケートを取ったら圧倒的に「下」でした。ここまで圧倒的とは思っていなかったので少し意外でしたが、やはりここにあった方が使いやすいですね。

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シリーズを通して裏蓋が開けにくいと評されるZenFoneシリーズですが、ZenFone Goも例外ではありません。右下あたりにくぼみがあり、そこに爪を入れて裏蓋を剥がすことになります。特に1番最初は「これ大丈夫か?」と不安になるくらい硬いですが、爪を隙間に入れて1周させるといいと思います。

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裏蓋を開けるとSIMとSDカードを入れる場所があります。SIMは2箇所に入れることができます。SDカードの隣にあるのはSIM2の方なので注意。(実際入れるのはSIM1でも2でも問題はありませんが。)

ZenFone 5と比べてみる

ZenFone 5と比べてみました。もう1年半ほど前の機種ですね。日本でもかなり話題になったので、その頃に購入して、そろそろ乗り換えを考えている人も多いと思います。

端末デザイン

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パッと見の見た目はかなり似ています。机の上に2つ並べておいて、パッと見た時にどちらがどちらかわからなくなるレベルです。よく見るとZenFone Goのほうが少し大きいです。ディスプレイは5インチ→5.5インチとなっていますが、ベゼルが狭額化されているのでそれほど大きくなったようにも見えません。

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背面のデザインはけっこう変わりましたね。ZenFone Goのほうがバランス取れている気がします。ZenFoneロゴはかなり目立たなくなってしまいました。

ベンチマークとスペック

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左:ZenFone Go 右:ZenFone 5

AnTuTu Benchmarkでの結果です。さすがに1年半前の機種と比べたら確実にスコアアップしています。どちらにせよ、そこまで高い値でもないのですが、2万円前後の格安スマホとしては平均的なスコアでしょう。簡単にスペックを比べてみましょう。

ZenFone Go ZenFone 5
OS Android 5.1 Android 5.0
CPU Qualcomm Snapdragon 400 1.4GHz Qualcomm Snapdragon 400 1.2GHz
RAM 2GB 2GB
ストレージ 16GB 8/16/32GB
外部メモリ microSD (最大64GBまで) microSD (最大64GBまで)
ディスプレイ 5.5インチ 1280×720 (HD) 5.0インチ 1280×720 (HD)
カメラ 背面:800万画素 前面:500万画素 背面:800万画素 前面:200万画素
バッテリー 3010mAh 2110mAh
サイズ 151×76.9×10.7 mm 72.8×148.2×10.34 mm
重量 160g 145g

※ZenFone 5のOSはバージョンアップ後です。

大きく変わったのは画面サイズとバッテリーですかね。私が持っているZenFone 5は楽天モバイル販売のものでストレージが8GBでした。これが増えたのも嬉しいです。

こうしてみるとスペックアップは小さいように思えますが、実際に触ってみるとZenFone 5よりもZenFone Goは確実にサクサク動くことが分かります。

初心者に優しくカスタマイズされたシステム

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さっそく、いや、ようやく?電源を入れてみます。
初期設定の画面はASUS独自のものです。こういった細かいところにも手を入れて使いやすくしようとしているのは好感が持てます。

ホーム画面

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デフォルトのホーム画面は3画面で、うち2画面にアプリなどが配置されています。メーカーによってこのデフォルトホーム画面の時計デザインも様々ですが、ASUSのこれ、私は好きですね。大きくてわかりやすくてでもダサくはない。

ドロワーとプリインアプリ

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ドロワー内のアプリは3画面分。個人的には、お気に入りのアプリがほかにあるので、こういったプリインストールアプリがたくさんあるのは好きじゃないんですが、スマホ初心者から見ると必要なアプリが最初から揃っているのはありがたいことだと思います。

Playストアに行って便利なアプリを探すのはAndroidの楽しさの1つですが、とかく何をやったらいいのかわからない最初は、悩むよりも先にアプリがあって、それを使えばいいというのはありがたいです。スマホを長く使っているとわからないのですが、いざスマホ初心者に勧めようとするとそこに気付かされます。

このドロワーについては、面白い機能などもあるので、後日改めてレビューしたいと思います。

爽やかな通知領域

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通知領域はZenFone 5のAndroid 5.0バージョンと同じ白基調のものです。ここもAndroid標準のものとは大きく違いますが、大きな時計に分かりやすいクイックパネルはいいと思います。クイックパネルの表示内容や順番は自分でカスタマイズもできます。

システム情報

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初期設定後、すぐにシステム更新がありました。こういうところで英語表記が残っていると、初心者にはちょっと怖がられてしまうかもしれません。

ストレージとRAM

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ストレージは16GBで、初期設定直後は約9.5GBの空きがあります。8GBのZenFone 5ではカツカツでしたけど、16GBならなんとかなるでしょうか。ただ音楽や写真などのデータはなるべくSDカード保存にしておいたほうがいいと思います。

RAMは2GBのうち、50%程度が空いています。最近は3GBや4GBの端末も出ていますが、この価格帯では多くが2GBです。2GBあればたいていは大丈夫です。1GBはツラいですけどね。

デュアルSIMデュアルスタンバイ

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ZenFone GoはSIMが2枚入るデュアルSIM端末です。どちらもLTEに対応しています。両方同時に待ち受けることはできず、設定からどちらのSIMを使うのか選択します。カードを入れ替えなくても選ぶだけで切り替えられるので、メインのSIMのほかに、月500MB未満は無料の0SIMを入れて、500MBまでは0SIMを使う、というやり方もいいと思います。

SIMの設定で面倒なAPN設定も多くが設定済みとなっています。2月終わりから始まったばかりのイオンモバイルも入っています。

まとめ

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ZenFone 5はどうしても厚い板のような印象があったのですが、ZenFone Goでは背面デザインが変わって持ちやすく、スタイリッシュになりました。あまり変わっていないように見える外観も、細かくブラッシュアップされているようです。

スマホとしての中身を見ると、エントリーモデルらしく、初めてスマートフォンに触る人に対して優しい仕様になっていると感じました。これまでに何台もスマホを使ってきたような人にはちょっと不満もあるかもしれませんが、初心者向けと考えると、必要十分なスペックと買いやすい価格、最初からすぐに使えるアプリ群、分かりやすいUIなど、よく出来ていると思わされます。

店舗でのサポートが期待できるイオンモバイルのAPN設定も最初から入ってるので、もし親がスマホにしたいと言ってきたのなら、今はZenFone Goを勧めると思います。まぁイオンモバイルとZenFone Goのセットはないので、私が買ってくることになるのですが。


次回はZenFone Goを使いはじめるときに私が行った「まず最初にやる設定やインストールするアプリ」について書いていこうと思います。

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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