LG G8X ThinQ レビュー:2画面だからこその使い方を!ゲームやSNSなど「ながら」がめっちゃ捗る2画面スマホ

ソフトバンクの2019年秋冬モデル「LG G8X ThinQ」を購入してから20日ほど。メイン端末としてではないのですが、ほぼ毎日しっかりと使っています。自分なりの使い方も定まってきたので、この段階でLG G8X ThinQをレビューしていこうと思います。

  • 高スペック(なのに安い)
  • おサイフケータイやQiなど、ほとんど全部入り
  • 2画面でゲームが捗る
  • デカくて重い
  1. LG G8X ThinQの概要と主要スペック
  2. 思ったよりもデカく、重い
  3. 2画面でしっかり使える性能
  4. 折りたたみではなく2画面
  5. やっぱりゲームに最適
  6. カメラもけっこう使える
  7. その他のレビューポイント
    1. バッテリー消費は早い
    2. 指紋センサーはちょっと遅い
    3. デュアルSIM非対応
    4. 音が波打つ?
    5. 文字入力はメイン側のみ
  8. まとめ:スマホでゲームやる人にとてもオススメ

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LG G8X ThinQの概要と主要スペック

LG G8X ThinQはソフトバンクの2019年秋冬モデルとして2019年12月に発売されたスマートフォンです。最大の特徴は、ディスプレイを搭載した専用ケース「LGデュアルスクリーン」を使って2画面で使用できることです。

2画面という特異性に目を奪われがちですが、スペックで見てもSnapdragon 855を搭載しRAMが6GB、ストレージは64GB、バッテリーは4000mAhでおサイフケータイにも対応と、なかなかの高性能です。ストレージは若干不安がありますが、microSDカードも使えます。

これでいて、価格が税込55,440円(ソフトバンクオンラインショップでの総額)とかなり安いというのも人気を集める理由となっています。

OS Android 9
CPU Snapdragon 855
RAM 6GB
ストレージ 64GB
外部メモリ microSDXC (最大512GBまで)
ディスプレイ 本体:約6.4インチ 2340×1080(FHD+)
LGデュアルスクリーン:約6.4インチ 2340×1080(FHD+)
カメラ 背面:約1200万画素+約1300万画素
前面:約3200万画素
バッテリー 4000mAh
防水 本体:IPX5/IPX8
LGデュアルスクリーン:非対応
防塵 本体:IP6X
LGデュアルスクリーン:非対応
耐衝撃 MIL-STD-810G Method 516.7:Shock-ProcedurelV
おサイフケータイ 対応
サイズ 約164×166×15.0mm
(本体のみ:約76×160×8.4mm)
重量 約331g
(本体のみ:約193g)

思ったよりもデカく、重い

このLG G8X ThinQ、ケース付きだとウェブ上の写真で見る印象よりも大きく重いです。ただでさえ2画面であり、ケース自体も縦横にそれなりの幅を持たせています。スマホ2台を持っていると思えばあり得る重さですが、それくらいあります。

どこかのレビューで書かれていましたが、ニンテンドー3DS LLと似たような大きさで、なんとなく雰囲気も似ています。(あくまで雰囲気)

実際、重量もケースを入れると331gでスマホ約2台分あります。これから買うという人は、一度どこかの実店舗で実機を持ってみることをおすすめします。

ケースから外して単体で持つと普通のスマホっぽいですが、それでも193gあります。ディスプレイ6.4インチですし、けっこうデカイです。

こうしてケースから外しての運用もできるのがLG G8X ThinQの良いところでもあるのですが、私は今のところケースを外しての運用は全く考えていません。これはケース込みで使うのが正しいと思ってます。

そのほか、外観については開封の儀の記事を参考にしてください。

2画面でしっかり使える性能

国内ではこれまでも「2画面スマホ」と呼ばれるものはいくつか出てきました。しかしどれも2画面を扱い切るにはスペックが足りずどうにもイロモノの粋を出ないものでした。

しかしLG G8X ThinQはハイエンドスマホに搭載されるSnapdragon 855を搭載し、RAMも6GBと十分なものを持っています。そのパフォーマンスを『AnTuTu Benchmark』『Geekbench 5』『3DMark』の3つのベンチマークアプリを使って測定してみました。

AnTuTuの結果は438,302点、Geekbench5の結果はシングルで745点、マルチで2,713点、3DmarkはSling Shot Extreamで5,462点でした。Snapdragon 855なので高得点なのはわかっていましたが、思ったよりも更に良かった印象です。

似た点数のほかのスマホと比べると以下の通り。

Antutu Geekbench 3DMark
Single Multi
ROG Phone II 491047 770 2848 6230
LG G8X ThinQ 438302 745 2713 5462
Xperia 1 412658 721 2756 5738
Pixel 4 408863 619 2424 5819

このほかのスマホのベンチマークも集めて以下のページにまとめてあります。他の機種と比較できるので、こちらも参考にしてください。
ベンチマーク結果まとめ

欲しい機能全部入り

LG G8X ThinQは2画面という大きな特徴がありますが、それ以外にも様々な便利機能があります。全部を紹介するのも面倒なほどなので箇条書きでいくつか挙げてみます。

  • NFC/おサイフケータイ対応
  • Qiワイヤレス充電対応
  • microSDXC(最大512GB)対応(PCを使えば内部ストレージ化可能)
  • デュアルカメラ
  • 防塵(IP6X)防水(IPX5 / IPX8)
  • ワンセグ(フルセグ)対応
  • 有機ELディスプレイ
  • 画面内指紋センサー
  • 画面録画でスマホのサウンドをそのまま録音可能

わりと「あとこれがあればいいのに」という機能をほとんど持っているのではないでしょうか。顔認証がないくらいでしょうか。高性能を求めればきりがないですが、なかなか隙のないスマホですよね。

折りたたみではなく2画面

LG G8X ThinQはその形状や出た時期からGalaxy Foldなどの折りたたみスマホと比べられることがあります。パッと見で比べたくなるのはわかりますが、LG G8X ThinQを実際に使えばコンセプトの方向が違うのだとわかります。

いわゆる折りたたみスマホは折りたたんだものを広げることで大画面を実現する(あるいは大画面を折りたたむことで持ち運べる小ささにする)ものですが、LG G8X ThinQはあくまで「2画面」だということです。1つの大画面ではなく2つの画面です。

こういったところもニンテンドーDSと似ているのですが、大きな1つの画面ではなく2つの画面を活かした機能づくりがされています。(しようとしています。)2つのアプリを同時起動ということだけではなく、カメラで直前に撮影した写真のサムネイルをタップするとデュアルディスプレイ側でプレビューできたり、デジカメのチルトディスプレイのような役割をしたり、ゲームのコントローラーになったりもします。

さすがに対応するアプリは少ないのですが、「2つの画面を使う」のは単に大画面化するものよりも可能性を感じます。まぁあくまで可能性なので、実際には対応アプリが広がるわけもないとは思いますけど…。

ちなみに、電子書籍なら2画面が活かせるかとも思ったのですが、アプリ側が対応しておらず、今のところ2画面を活かせません。

やっぱりゲームに最適

端末が発表された当時から「ポケモンGoとドラクエウォークが同時起動できる」として話題になっていました。位置ゲーに限らずですが、スマホゲーを複数やっている人にはLG G8X ThinQはめっちゃ有用なスマホです。

スマホゲーって、毎日のデイリークエストだったり、イベントでの周回など、わりと単純作業を繰り返す時間があります。(そんなのの何が面白いんだ?と言われると困りますがそれはまた別のお話…。)LG G8X ThinQなら、それぞれの画面で同時に別のアプリを起動できるので、片方でイベント周回しながらもう片方で攻略サイトを見たりTwitterできたりします。単調になりがちな周回プレイを「ながら」でこなせるのです。

私の場合、最近は『ラブプラスEVERY』と『オルタナティブガールズ』を同時に起動して周回やデイリークエストをこなしています。本当に単調な部分でないと脳の処理速度が追いつかないですが…。おかげで無駄な時間が短縮されている気がします。

まぁ、スマホを2台使えば同じことはできるし、今までそうしてきたので、新しいことではありません。でもそれが1台のスマホでできるようになったというのは思ったよりも良いことでした。

カメラもけっこう使える

すいません、このスマホで写真はほとんど撮ってません。それはやはり「重くてデカいから」です。持ち出すのはちょっとなぁ、というのが正直なところ。ただ、使おうとすれば2画面を活かした撮り方ができるので面白いといえば面白いです。

  • デュアルディスプレイ側にメイン画面と同じ画面(プレビュー)を表示し、デジカメのチルトディスプレイのように使用できる。(ディスプレイとカメラの向きが異なるので、低い位置からの撮影だったり、手を伸ばして人混みの上からの撮影が捗ります。)
  • 写真撮影後、メインディスプレイに表示されたサムネイルをタップするとデュアルディスプレイ側に大きく表示されるので、すぐに確認したりSNSへの投稿が簡単
  • 自撮りではデュアルディスプレイを真っ白な表示にしてレフ板代わりにできる

実際に撮影された画像も、めちゃくちゃすごいというわけではないですが悪くないものだと思います。

広角

…2画面を活かした撮影は、まだできてません…。

その他のレビューポイント

そのほかに気になった点などをかんたんに触れておきます。

バッテリー消費は早い

2画面でゲームなど同時にできるのはいいですが、もちろんその分バッテリー消費も激しいです。使わないときはデュアルスクリーンをオフにもできるので節約したいときは片側だけにしたほうがいいです。

充電は、ケースを付けてると専用アダプターが必要になります。マグネットで強力に付くので充電しにくさはないのですが、面倒です。…と思っていたのですが、Qiワイヤレス充電にも対応してるので、そちらで充電すれば解決です。ケースを付けたままでもワイヤレス充電大丈夫なので、これをメインにするのが正義です。

ただ、ケースの蓋を360°折り返した状態では(通常のワイヤレス充電器では)充電できません。なのでQi充電可能な車載スマホホルダーでは画面を出しながら充電はけこう無理があります。その点は注意が必要ですね。

指紋センサーはちょっと遅い

LG G8X ThinQの指紋センサーは画面内にあります。これは背面などに専用のセンサーがある場合に比べ、反応が遅いです。画面に指を当てて一呼吸待って反応するイメージです。背面などにある場合の「触れた瞬間に認証完了」という認識ではダメです。

とはいっても、画面内指紋センサーを多数使ったことがある人に言わせれば「こんなもの」であり、そう遅いというわけではないそうです。

デュアルSIM非対応

実はSIMトレイの形的には、microSDカードと排他でSIMが2枚入るようになっています。ただ、システム的にデュアルSIMには対応してないので、2枚入れてもシングルSIMとしか認識しません。余ったSIMケースとしてなら使えますが、素直にmicroSDカードを入れましょう。

音が波打つ?

これは他のレビュー等では特に見かけないので個体差なのかもしれませんが、ときどき音が波打って聞こえます。不意に鳴ってる音が小さくなったり戻ったりで音量が安定しないことがあるのです。両方の画面で同時にゲームをやってる(どちらの画面の音も鳴ってる)状態で起きやすい気がします。

ちなみに、スピーカーはケースにはついてないので、デュアルディスプレイ側でゲームや動画を使っても、音はメインディスプレイのあるスマホから鳴ります。ほんの十数センチの位置の差ですが、違和感あります。

また、メイン側のアプリとデュアルディスプレイ側のアプリで別々に音量設定できるので、片方はミュートして音の混在を避けることもできます。

文字入力はメイン側のみ

デュアルディスプレイ側でTwitterなど起動していても、文字入力ができません。かんたんに左右を入れ替えられるので、全くダメというわけではないのですが、なんとかしてほしかった点です。

追記:これ、ATOKだけらしいです。少なくともデフォルトの文字入力アプリはデュアルディスプレイ側でも入力可能。

まとめ:スマホでゲームやる人にとてもオススメ

LG G8X ThinQ、最大の特徴であるデュアルスクリーンも含めて決して完璧ではありません。細かく「あれ?」と思うところはあります。なのでメインのスマホとして普段使いするというのは(私には)合わないな、と思いました。機能的にはおサイフケータイやらQi充電やらいろいろ揃ってるのでメイン向きでもあるのですが、そういう端末は他にもありますし。

本機は、やはりスマホゲーを2,3同時にプレイしてる人におすすめしたいスマホです。1つのスマホなのに2画面で2つ同時にできるというのは思った以上に大きいです。スマホ2台並べてやるのとも、また一味違うんですよ、これが。ガチのゲーマーの人はゲーミングスマホでも買ったほうがいいと思いますが、私のように適度にまったり続けてるゲームがある人には刺さると思います。

正直、購入当初は「性能の割に安いし、2画面でなんか変態ちっくだし、ネタになるし」という理由で買ったのですが、思った以上に使えるスマホという印象です。レビューしたあとはほとんど使わなくなるスマホも多いのですが、LG G8X ThinQは今後も(主にゲーム用として)使い続ける端末になりそうです。

参考情報

  • 本記事に記載された内容は記事公開時点のものであり、必ずしも最新の情報とは限りません。記事をご覧いただく際には、最新の情報を確認するようお願いいたします。
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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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