格安SIM (MVNO) の速度測定:2018年8月 その2 実はいいのか?b-mobileがなかなか

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MVNO・格安SIMの定期速度測定と比較、2018年8月編その2です。

キャリアに比べて通信料金が安くて人気な「格安SIM」ですが、その種類によって速度や使いやすさ、機能は異なってきます。その中でも最もわかりやすく比較できる重要なものが「通信速度」です。orefolderでは月に2回、主だったMVNOのSIMをスピードテストアプリを使って実際に速度を比較しています。あくまで個人レベルでの測定になりますが、格安SIM選びの参考になれば幸いです。

今回の測定に使用したSIMは21種類です。

今回のポイント
  • まだまだ速いけどUQ mobileが若干落ちた
  • docomo系の朝は速い
  • SoftBank系はnuroモバイル以外ならアリ
  • あいかわらずb-mobileがdocomo系でもわりと速い

測定方法など

測定方法

測定は以下のようにして行いました。

日時 2018年8月16,17日(16日12時・18時、17日8時・12時の4回実施)
場所 茨城県つくば市
測定アプリ Speedtest.net
4Gmark
測定方法 SIMごとに3回ずつ測定し、その平均を値とする。それとは別に昼に4Gmarkでのフルテスト
使用端末とSIM BIC SIM…Galaxy S8
イオンモバイル1…ZenFone 5
イオンモバイル2…arrows Be
LINEモバイル…Xperia X Compact
OCN…AQUOS R Compact
BIGLOBE…Huawei nova lite 2
NifMo…ZenFone Max Plus (M1)
楽天モバイル…OnePlus 5T
b-mobile…Wiko View
DTI SIM…Huawei P9
ロケットモバイル…ZenFone 3(黒)
nuroモバイル…Xperia Z5 Compact
mineo-D…Essential Phone
mineo…Huawei P10 lite
UQ-mobile…AQUOS serie mini
IIJmio(A)…AQUOS Sense plus
BIGLOBE…ZenFone 3(白)
ワイモバイル…Robin
nuroモバイル(S)…Xperia XZ
b-mobile S…Nexus 5X
LINEモバイルS…Xperia X Performance

測定の正確さや意義について

さすがに端末1台で20枚のSIMを入れ替えするのは困難なので、複数の端末を使っています。違う端末を使っては比べる意味が無いとお考えの方は、そういうものとして見てください。

また、測定用アプリや測定環境など、もっと正確なものがあると考える方もいらっしゃるでしょうが、ある程度の妥協を重ねて今の形になっています。これらについても、意味が無いとお考えの方はそういうものとして見てください。
(基本的に、多くの人が使っていて自分の場合と比べやすく、またパッと見で分かりやすいものを選んでます。正確性などを考えればもっとやり方はありますし、そうやっているサイトもほかにたくさんあります。ぜひそういったより正確なデータもご覧ください。)

測定アプリについて

現在は『Speedtest.net』と『4Gmark』の2つのアプリを使って測定しています。『Speedtest.net』は広く使われているメジャーな測定アプリです。しかし、このアプリだけだと実際の利用における体感速度と離れた結果が出る格安SIMが出てきました。

『4Gmark』のフルテストはYouTube動画やウェブページなどの読み込みをテストに組み入れており、より実際の使用環境に近い形でのテストが可能です。ただし通信量も多いので、当サイトの測定では『4Gmark』は昼に1回のみ行っています。

朝:8時20分~30分ごろ

DOWN (Mbps) UP (Mbps) PING (ms)
IIJ-D 1.24 1.54 71.0
イオンモバイル1 1.91 3.01 112.3
イオンモバイル2 18.77 3.25 39.7
LINEモバイルD 25.50 8.63 45.3
OCN 21.73 2.16 43.7
BIGLOBE-D 1.74 2.79 38.3
NifMo 12.50 4.66 52.3
楽天モバイル 3.28 2.15 57.0
b-mobile 15.27 1.12 35.0
DTI SIM 27.43 3.17 37.0
ロケットモバイル 1.30 1.64 86.0
nuroモバイル 1.85 6.59 66.0
mineo(D) 7.94 3.44 117.7
mineo(A) 9.58 3.24 72.7
UQ mobile 20.07 7.33 23.7
IIJ-A 1.74 3.63 97.0
BIGLOBE-A 2.61 2.12 29.3
ワイモバイル 17.33 8.01 20.7
nuroモバイルS 8.53 4.57 39.3
b-mobile S 25.27 5.03 37.7
LINEモバイルS 15.00 1.73 41.7

朝は通勤時間帯ということもあり比較的混雑する時間帯です。
それでも最近は速度も上がってきています。だいたい3Mbps以上出ていれば特に不満なく通信できると思うのですが、かたくなに1Mbps台を維持するところもあります。

昼:12時20分~30分ごろ

DOWN (Mbps) UP (Mbps) PING (ms)
IIJ-D 0.42 1.58 114.0
イオンモバイル1 0.84 1.93 97.0
イオンモバイル2 4.36 3.18 28.7
LINEモバイルD 1.85 3.01 56.3
OCN 1.17 1.26 63.0
BIGLOBE-D 0.33 3.89 34.7
NifMo 1.26 4.27 74.7
楽天モバイル 1.26 0.47 55.0
b-mobile 5.38 1.25 116.3
DTI SIM 1.19 1.82 39.3
ロケットモバイル 0.55 5.25 133.3
nuroモバイル 0.50 3.40 148.7
mineo(D) 1.52 4.41 112.7
mineo(A) 2.17 0.54 81.7
UQ mobile 36.00 4.13 25.7
IIJ-A 0.43 3.45 97.3
BIGLOBE-A 0.65 0.48 64.7
ワイモバイル 12.00 1.65 39.3
nuroモバイルS 0.99 4.42 98.7
b-mobile S 18.30 3.06 124.7
LINEモバイルS 18.87 7.18 37.0

平日の昼は、一番速度が落ち込む時間帯です。ここは速いSIMと遅いSIMがはっきり分かれますね。
スマホを使う時間帯は人それぞれですが、お昼休みの時間帯に使うことが多いのなら、この時間帯での速度を重視するといいでしょう。

だいたい3Mbps程度出ていればほぼ問題なく通信できるのですが、ドコモ系は1Mbpsに届かないものも多いです。b-mobileはここ最近昼でも速い値を出すことがあります。完全には信用したくないのですが、数字としては出ています。DTIも、ここ最近はいい調子が続いてますね。

夕方:18時45分~19時ごろ

DOWN (Mbps) UP (Mbps) PING (ms)
IIJ-D 0.92 2.71 92.7
イオンモバイル1 1.62 4.32 98.3
イオンモバイル2 8.70 2.64 31.0
LINEモバイルD 3.18 3.57 57.0
OCN 2.16 1.69 46.7
BIGLOBE-D 0.55 0.20 65.3
NifMo 3.51 4.62 71.7
楽天モバイル 1.35 2.32 50.0
b-mobile 7.65 0.25 57.7
DTI SIM 3.27 2.91 44.3
ロケットモバイル 0.68 2.02 73.0
nuroモバイル 0.87 4.20 81.0
mineo(D) 2.26 6.65 116.0
mineo(A) 5.17 5.74 75.7
UQ mobile 25.30 3.25 25.7
IIJ-A 1.36 6.38 103.3
BIGLOBE-A 0.91 1.67 57.3
ワイモバイル 13.60 7.22 23.0
nuroモバイルS 1.50 4.97 61.7
b-mobile S 12.17 10.67 69.7
LINEモバイルS 17.87 3.71 35.3

この時間帯もやはり速度が出ません。だいたい昼と同じような傾向でそれよりは良くなっている感じです。IIJmioは混雑時間帯はどこでも同じような値が出ます。1Mbpsは死守するけど良くて2Mbps、3Mbpsは絶対に出さないぞ、みたいなものを感じます。

時間帯別グラフ

DOWN 8時 12時 18時
IIJ-D 1.24 0.42 0.92
イオンモバイル1 1.91 0.84 1.62
イオンモバイル2 18.77 4.36 8.70
LINEモバイル 25.50 1.85 3.18
OCN 21.73 1.17 2.16
BIGLOBE-D 1.74 0.33 0.55
NifMo 12.50 1.26 3.51
楽天モバイル 3.28 1.26 1.35
b-mobile 15.27 5.38 7.65
DTI SIM 27.43 1.19 3.27
ロケットモバイル 1.30 0.55 0.68
nuroモバイル 1.85 0.50 0.87
mineo(D) 7.94 1.52 2.26
mineo(A) 9.58 2.17 5.17
UQ mobile 20.07 36.00 25.30
IIJ-A 1.74 0.43 1.36
BIGLOBE-A 2.61 0.65 0.91
ワイモバイル 17.33 12.00 13.60
nuroモバイルS 8.53 0.99 1.50
b-mobile S 25.27 18.30 12.17
LINEモバイル S 15.00 18.87 17.87
左:mineo-A 中:mineo-D 右:ワイモバイル

もう1つ、4GMarkの結果をみてみましょう。

昼:4Gmark結果

POINT DOWN
(Mbps)
UP
(Mbps)
PING
(ms)
YouTube
(s)
WEB
(s)
IIJ-D 0 0.3 1.3 103 TO TO
イオンモバイル1 0 0.4 1.4 100 TO TO
イオンモバイル2 489 0.4 3.5 38 TO 8.87
LINEモバイルD 209 0.3 0.9 78 11.33 TO
OCN 85 0.4 0.5 61 TO 9.66
BIGLOBE-D 23 0.3 1.5 42 TO TO
NifMo 1439 0.3 6.3 86 6.45 3.47
楽天モバイル 459 1.0 2 85 TO 5.32
b-mobile 2022 4.9 1.3 132 TO 5.67
DTI SIM 969 0.4 3.2 48 6.46 6.51
ロケットモバイル 20 0.3 3.9 147 TO 13.55
nuroモバイル 0 0.3 6 193 TO TO
mineo(D) 185 0.2 3.4 120 TO 9.14
mineo(A) 331 0.6 4.2 TO TO 6.78
UQ mobile 4654 6.9 5.3 42 19.95 5.63
IIJ-A 119 0.5 1.4 115 TO 14.66
BIGLOBE-A 35 0.0 1.9 42 TO TO
ワイモバイル 6075 8.4 4.4 65 2.65 2.76
nuroモバイルS 107 0.5 1.7 96 TO 10.94
b-mobile S 517 1.0 5 254 TO 9.45
LINEモバイルS 6150 9.6 3.4 64 5.92 4.10

4Gmarkでは通常のスピードテストのほかにYouTube動画や各種ウェブサイトを読み込んでそれをポイントに反映させます。表中の「TO」はタイムアウトの略で、時間内に読み込み完了できなかったことを示します。昼の時間帯にYouTube動画を読み込みできたドコモ系SIMは少なく、ここがポイントに大きく響いているようです。

なお、この4GMarkでもその値が絶対なわけではないので、適当に考えていたほうが良いとは思います。YouTubeがTOになるかならないかでもだいぶポイント変わりそうですし。ここ数ヶ月測定してみて、お昼のポイントが4桁に届けばちゃんと使える、500以下は使えたもんじゃない…くらいの感覚で捉えています。(3桁のポイント内での優劣は誤差のようなものです。あてにはなりません。)

左:イオンモバイル2 中:BIGLOBE-A 右:LINEモバイルS

全体的なまとめ

前回から追加したLINEモバイルのソフトバンク版ですが、さすがに好調を維持しています。格安スマホ最速チャレンジ(1Mbps以上キープチャレンジ)というようなこともやっているので、さすがにその期間は安心してみていられるのではないでしょうか。ただ、ドコモ回線版については、若干落ち気味ではないか?と感じています。

気になるのはUQ mobileです。あいかわらず速いのですが、ほんの僅かに陰りがあるような気もします。Speedtest.netではそれほどでもないのですが、4GMarkの結果がいつもよりも半分以下になっています。それでも充分に速いのですが、次回に注目です。

docomo系ではイオンモバイルのタイプ2とb-mobileがいい値を出しています。ただしイオンモバイル2は4GMarkでは奮わず。b-mobileはプランなどがよく統廃合されるのが心配ですが、最近はけっこう速いです。

今おすすめできるSIM

速さではUQ mobile一強状態

少し陰りが見えたとしても、やはり速さを見るのであればUQ mobileがいいと思います。確実に速い値をずっと維持していますからね。基本的に押しているプランが2年縛り前提のようなものなので躊躇してしまいますが、ちゃんと縛りのないプランやデータ通信のみのプランもあります。

意外とイケるSoftBank系

最近はSoftBank系の格安SIMも少しずつ出てきました。これがUQ mobileとdocomo系の間を埋めるくらいの速さで、なかなか悪くないです。

ワイモバイルはサブブランドだけあって安定感ありますし、b-mobile Sも速度を維持しています。新しいところではLINEモバイルのソフトバンク回線が「格安SIM最速チャレンジ」をやるくらいに力を入れてますしね。

mineoもソフトバンク回線を始めるので、今後はソフトバンク回線が注目を集めそうです。

docomo系は速度以外で選ぼう

ドコモ系は…うーん…今はもう何とも言えないですね。速度は判断の材料にならない感じです。朝や夜で速いSIMもありますが、昼はどれも同じようなものですし、この程度なら毎回上下しているので決定的ではありません。昼の混雑時間帯の速度は諦めて、速度以外の面での特典や機能に注目したほうがいいでしょう。

エンタメ重視ならBIGLOBEモバイル

YouTubeやAbemaTV、Google Play MusicにSpotifyなど、動画や音楽を外でも楽しみたいのなら、BIGLOBEモバイルをオススメします。
これらエンタメ系サービスのデータ使用量がカウントフリーになる「エンタメフリーオプション」が魅力的です。音声通話SIM利用の場合は月額480円(税別)、データSIM利用の場合は月額980円(税別)で利用できます。

最近「通信の最適化」が再び話題となりました。BIGLOBEモバイルも通信の最適化を行っていますが、比較的簡単に最適化しない方法(専用のAPN設定)が公式に案内されています。選べるのはいいことです。

LINEがイチバン!ならLINEモバイル

外での通信の殆どがLINEなら、やっぱり格安SIMもLINEモバイルがオススメです。
月額500円~でLINEのデータ通信がカウントフリーになるプランがあります。データ容量は1GBと少ないですが、LINEがほとんどならこれでいいかも?データ容量が3GB、5GB、7GB、10GBと選べて、LINE以外にもTwitter, Facebook, Instagramの通信量がカウントフリーになるプランも月額1110円~あります。
なんだかんだ言って、ドコモ系の中では比較的速い速度を維持しているというのもポイントです。

ソフトバンク回線も始まり、こちらはまだ人が少ないのでしばらくは速い状態が続くと思います。また、LINEモバイル自体がソフトバンク傘下に入っているので、サブブランドに近い位置に行く可能性もあります。今後に注目ですね。

ユーザーコミュニティや独自機能ならmineo

mineoはほかにはない独自の機能や特徴がたくさんあります。これらの中に自分にピンとくるものがあるなら、オススメです。
機能面では、アプリで高速/低速を切り替える事ができたり、余った容量を次月に繰り越せることはもちろん、以下のようなmineo独自のサービスが用意されています。

  • パケットシェア…繰り越した分の高速データ通信量を家族で分け合えることができる
  • パケットギフト…友達などにメールやLINEでコードを伝えてパケットを分けることができる
  • フリータンク…mineoユーザー全体でパケットをシェアしてそこから毎月1GBまで引き出すことができる
  • チップ…ユーザー同士の交流サイト「マイネ王」で役立つ投稿などでチップとして10MB単位でパケットを送り合う事ができる

色々見て判断を

この記事ではそれぞれの格安SIMの速度を比較していますが、格安SIMの選択の基準は速度だけではありません。なので今どれがオススメかと考えると、絶対にこれ!と言えるものはありません。個々人の使い方によるのではないかと思います。昼間使わなければ、速度がそこまで落ちることもないでしょうし。それよりも各MVNOの施策や機能を見たほうがいいかもしれません。速度比較はあくまで検討するための材料の1つです。

速度的に見れば、格安SIMで速度を重視するならドコモ系以外のほうがいいのかな、と思えるようになってきていますね。まぁau系の中でも差はあるのですが。

MVNOの速度はけっこう浮き沈みがあります。その時々で最新の速度測定結果は把握しておきたいですね。場所などでも変わるものなので、できれば1つの数字に一喜一憂せずに、複数の結果を眺めてなんとなくの各社の傾向を掴んでもらえばと思います。

当サイト以外でも定期的に計測しているサイトがありますので、そちらも参考にしてみてください。

また、こうしたブログ等での計測報告以外でも、独自アプリで自動速度計測して掲載しているサイトもあります。

こちらは毎日1時間ごと(お昼は15分ごと)に計測して公開しています。すごい!

orefolderでは今後も月2回程度で測定していきたいと思っています。

過去1年の速度測定記事は以下からどうぞ。