AQUOS wish レビュー:コンパクトさと背面デザインは好き!だけどもう一歩のサクサク感が欲しい!

シャープ製のエントリーモデル「AQUOS wish」を購入して3週間と少し使ってきました。

「自然をモチーフとした色合い」という外観に惹かれ、さらにおサイフケータイや指紋認証、防水、そしてeSIMまで対応しているということで、エントリーモデルながら案外使えるのではないか?という期待から購入しました。この期待は見事にあっており、思ったよりも普通に使えました。

ただ、やっぱり引っかかる点もあったので、そのあたりも含めてレビューしていきたいと思います。

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概要と外観

AQUOS wishは「シンプルで飾らないスマホ」をコンセプトにしたエントリーモデルです。優しい手触りのマットな質感や指がかりのよい側面形状、自然をモチーフとしたカラーバリエーション、ノイズを抑えたシンプルで飽きのこないデザインが特徴です。

私の購入したau版(SHG06)以外にもUQ mobile、Y!mobile、楽天モバイルから販売されています。

購入したカラーは「Olive Green」です。背面のデザインはシンプルで、触った感触もサラサラで気持ちいいです。指紋も付きません。

上側にはイヤホンジャックがあります。下側にはスピーカーとUSBポート。全体的に背面側に寄ってます。

右側面の上から音量ボタン、Googleアシスタントボタン、電源ボタン、指紋センサーです。わりと邪魔者扱いされるGoogleアシスタントボタンと電源一体型でない指紋センサーでどうにもごちゃついてしまいますね。

左側面はシンプルにSIMスロットのみ。シングルSIMですがeSIMも対応し、DSDVにも対応します。microSDカードは最大1TBまで。

背面カメラはほとんど出っ張ってません。

手にすっぽりと収まるコンパクトさが気に入ってます。具体的な大きさは約147×約71×約8.9mmです。横幅71mm、私にはギリギリ持ちやすいと感じるところでしょうか。

スペックとパフォーマンス

AQUOS wishのスペックはSoCにSnapdragon 480 5Gを搭載し、RAMは4GBでストレージは64GB、ディスプレイは約5.7インチのHD+(1,520 × 720)液晶でバッテリーは3,730mAhを搭載しています。カメラは1300万画素でF値2.0のシングルカメラ。

防水はIPX5/IPX7でおサイフケータイにも対応。ワイヤレス充電は非対応です。

その他、主なスペックは以下の通りです。

OS Android 11
CPU Snapdragon 480 5G Mobile Platform
RAM 4GB
ストレージ 64GB
外部メモリ microSDXC (最大1TBまで)
ディスプレイ 5.7インチ 1,520×720 (HD+) 液晶ディスプレイ
メインカメラ 約1,300万画素 CMOS F値2.0 広角78°
フロントカメラ 約800万画素 CMOS F値2.0 広角77°
バッテリー 3,730mAh
サイズ 約147 × 71 × 8.9 mm
重量 約162g
eSIM
防水/防塵 IPX5・IPX7/IP6X
生体認証 指紋認証
その他の機能 おサイフケータイ/NFC

より詳しいスペックは公式サイトをご覧ください。

ベンチマーク結果

各種ベンチマークの結果は、AnTuTu Benchmark(v9.2.6)が285,207点、Geekbench 5がシングルで502点、マルチで1,466点、3DmarkはWild Lifeで978点、PCMarkのWork 3.0 performanceは6,578点でした。

似た点数のほかのスマホと比べると以下の通り。

SoC Antutu Geekbench 3DMark PCMark
RAM Single Multi PERF BATT
OPPO Reno5 A SD 765G
6GB
375310 618 1757 1684 8995 11h 08m
Pixel 4a SD 730G
6GB
342514 552 1643 1008 8515 11h 24m
AQUOS wish SD 480
4GB
285207 502 1466 978 6578 11h 29m
Unihertz Jelly 2 Helio P60
6GB
192071 299 1450 647 7094 8h 31m
Mode1 GRIP Helio P70
4GB
178079 310 1310 726 6796

そのほか、当サイトでレビューしてきた端末のベンチマーク結果は以下のページにまとめています。こちらも参考にどうぞ。

操作感

実際に操作してみると、やはりエントリークラスだな、という鈍さは感じます。サクサクではありません。止まってしまったりワンテンポずれたりではないのですが、0.5テンポ遅れてるような感覚です。

慣れてくればそれでもやっていけますが、あくまで最低限といった印象です。これまでミドルハイ以上を使ってきた人が乗り換えるには厳しいです。

ディスプレイ

AQUOS wishのディスプレイは約5.7インチのHD+(720×1,520)解像度です。アスペクト比は19:9ですね。使ってるうちに慣れてしまいましたが、最初に見たときは「けっこうベゼルが太い」と感じました。おそらく写真で見るよりも実物のほうが太く感じます。

物理的な画面サイズは横62mm、縦125.9mmです。 画質は標準のほか、色鮮やかなダイナミックと実物の色に近づけたナチュラルで選択できます。

画面解像度がHD+でリフレッシュレートが60Hzなので画面表示にこだわる人には厳しいディスプレイです。40代で疲れた目を搭載した私はそこまで気になりません。…と言いたいのですが、一部Twitterでスクロールをしていると目が疲れるように感じます。(ほかのアプリではならないのに)Twitterだとスクロールが止まり際に時々ガタガタします。

指紋センサー

AQUOS wishの指紋センサーは右側面の電源ボタンの下側に配置されています。これがなかなか使いにくい位置にあります。電源ボタンは自然と指が来る位置にあるのですが、指紋センサーはその下なので持ち替えが発生します。

左手で持ったときには中指が当たる位置にあるのですが、中指で触れるのもなかなか難しいものがあります。

反応ものんびりしたもので、成功したのかどうか一瞬考えてしまいます。まぁエントリーだから仕方ないよね、というポイントの一つです。

バッテリー

AQUOS wishのバッテリー容量は3,730mAhです。PCMARKのバッテリーテスト(画面輝度50%固定)では、100%をから20%になるまで11時間29分でした。そこそこですね。

実際に使ってみると、ライトな使い方なら1日はちゃんと持つ(けどモバイルバッテリーを常備しておきたい)くらいです。ゲームなどやってると1日持つのは難しいです。

バッテリーの寿命を伸ばす(負担を減らす)設定として「インテリジェンスチャージ」があります。

  • 最大充電量を変更
    充電を90%で止め、それ以降はダイレクト給電(バッテリーに充電せずに充電器から直接電力を供給)
  • 画面消灯中のみ充電
    画面表示中はダイレクト給電、画面消灯中に充電

家でゲームをやるときなどはダイレクト給電にしておけばバッテリーに負担をかけずに楽しめます。バッテリー劣化の心配を少しでも抑えられるのはいいですね。

カメラ

AQUOS wishは標準のカメラアプリとしてGoogleの『Camera Go』がインストールされています。夜間モードやポートレートなど最低限の機能は持った軽量のアプリです。撮影可能枚数が出ているのはわかりやすいですね。

設定はイラストを使ってわかりやすくなっています。項目数は少なめ。対象物によって補正が変わるような機能はありません。

実際に撮った写真をいくつか紹介します。

夜、というか暗いところの撮影がダメです。暗いところだとピントが合いにくく、明かりは思いっきり白飛びします。夜だけでなく、昼でもちょっと暗いところだとなかなかツライものがあります。夜は諦めましょう。

写真上手い人が取ればここまで撮れる、というのは公式に作例ギャラリーがあります。

ここでも夕方はあっても夜の写真はないんですよね…。

シンプルで使いやすいシステム

今回購入したのはau版ですが、プリインストールアプリはかなり少なめ。キャリア由来のものは見当たりません。

設定画面はPixelとほぼ同じでシンプルなものです。XiaomiやOPPO、サムスンなどのかなりカスタマイズしたものと比べて、どれが使いやすいかは人に寄ります。私はPixelやAQUOSのシンプルなものが好みですね。

AQUOS独自の機能ももちろんあります。

eSIMにも対応

AQUOS wishはeSIMにも対応します。通常のSIMカード1枚と合わせてDSDVも可能。エントリーモデルということでスマホにそこまで詳しくない人に向けた端末だと思うのですが、それでもeSIMに対応するというのがシャープの面白いところですね。(基本的に全端末eSIM対応するつもりだと以前の発表会で言ってました。)

eSIMと合わせてDSDVできれば、「1GBまで無料の楽天モバイルと合わせて通話かけ放題」だったり「異なるキャリアのSIMを使って障害に備える」といった使い方もできます。楽天モバイルやpovoなど維持費がほとんどかからないものを使うのが良いです。

AQUOS wishの良かったところイマイチなところ

AQUOS wishを使ってみて感じた良いところとイマイチなところをまとめてみます。

良いところ
  • 優しい色合いとコンパクトな端末デザイン
  • エントリーモデルだけど意外とそれなりに使える性能
  • 防水やおサイフケータイはもちろん、eSIMにも対応
  • 発売日から2年間、OSバージョンアップに対応
イマイチなところ
  • 指紋センサーは位置的にも速度的にもイマイチ
  • カメラは特に夜がダメ。諦めるレベル
  • 使えなくはないがもう少しサクサク感が欲しい

エントリーモデルとして、それなりに使えて防水やおサイフケータイといった機能が揃ってる、そして安いという魅力があります。eSIMに対応していたり、インテリジェンスチャージなど基本的なもの+1があります。初めてスマホを使う人や、スマホに多くを求めない、最低限でいいという人には向いてます。

ですが、やはりスマホを楽しむにはもう1つ上のレベルが必要だと感じます。使えなくはないけど、少しずつストレスが積もっていく気がします。「全然ダメ!一刻も早く買い換える!」というほどではなく、それなりに使えてしまうのが悩ましい…。

まとめ:使えるけどもう1つ上がほしい

購入したときに予想していたとおり「エントリーモデルも思ったより使えるじゃないか。(でもやっぱりミドルくらいを使いたいよね)」というのが正直な感想です。

先にも書いたとおり、最低限か、それ+1の働きは十分にしてくれます。でもスマホを楽しむためにはもう1つ上のクラスの端末を使ってほしいと思います。大きさや全体的な雰囲気、デザインは好みなので、これでもう少しサクサク感があれば…と言ったところです。

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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