通信障害に備えて複数回線を持つという考え方(最近はずいぶん簡単になりました)

ある日突然スマホの通信ができなくなる、そんな「通信障害」が発生することがあります。格安SIMの話ではありません、ドコモやauといったキャリアでも起きる事です。

実際、最近で言えば2021年10月14日にはドコモで、2022年7月2日にはauで通信サービスが利用しづらい事象が発生しました。それぞれ、すべての方が使えなくなったわけではありませんが、多くの方が電話やデータ通信が使えないまたは使いづらい事態に遭遇したようです。

こういう時、通信障害の起きたキャリア以外の回線も持っていれば、別の回線に切り替えてデータ通信は使えるようになります。データ通信できればメールなりLINEなりSNSなりで連絡ができるようになり、情報収集もできるので、何も使えないよりは遥かに安心を得られます。

複数の回線をもつというとそういったことに詳しい人でないと難しいし、月額料金もたくさんかかってしまうと思いがちです。しかし最近はこれもずいぶん簡単に、そして予備回線を安く維持できるようになりました。

複数回線持ち、やってみませんか?

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複数回線持ちする方法

複数回線持ち、と言ってもいくつか方法があります。

  1. デュアルSIM対応スマホでSIMを2枚入れて使う
  2. eSIM対応端末でSIMカード+eSIM
  3. 通常のスマホに加えモバイルWi-Fiを持ち歩く

デュアルSIM対応スマホでSIMを2枚入れて使う

SIMが2枚入る(デュアルSIM)のスマホがあります。これらのスマホを持っていれば、メインのSIMのほかにもう1つ(違う回線の)SIMを契約して入れておけます。今回のような通信障害のときはもちろん、通信量のやりくりにも使えるかもしれません。

2つのSIMを契約するということは月額料金も2人分になって金銭的にツライ、と思うかもしれませんが、最近はpovo2.0のように維持だけならほぼ0円で持てる物もありますし、かなり低額で維持できるものもあります。

eSIM対応端末でSIMカード+eSIM

SIMカードが1枚しか入らないスマホでも、eSIMに対応したスマホもあります。最近は対応するスマホが増えてきました。そういったスマホなら、SIMカードかeSIMかどちらかを予備回線としてデュアルSIMにできます。

先述のpovo2.0もeSIMがありますから、維持費も心配ありません。

通常のスマホに加えモバイルWi-Fiを持ち歩く

最近はちょっと下火な気もしますが、メインの回線とは別にモバイルWiFiルーター(ポケットWiFi)を持ち歩くというのも手です。

これらの中にはマルチキャリアに対応したもの(クラウドSIM)があります。これなら1つの通信会社で障害があっても自動的に別の回線でつながるので障害に強いとも言えます。

予備回線としてオススメのSIM

複数の回線を用意するというのは、例えば通信容量不足による速度制限に備えるという場合もあります。ですが今回は「通信障害などに備えたいざというときのための予備回線」という視点で考えます。

予備回線として、つまり維持費が少なく済むSIMとしては以下のものが考えられます。

  • povo2.0
  • donedone エントリープラン
  • その他(ロケモバ・LinksMate・イオンモバイル・エキサイトモバイル・OCNモバイルONE・IIJmio)

povo2.0

povo2.0は基本料が月額0円です。これで音声通話も使えて128kbpsという遅い速度ならデータ通信もできます。SIMカードとeSIMの両方に対応しています。

普段は予備や128kbpsで使用し、いざというときは24時間使い放題のトッピング(330円)を使うというのがオススメの使い方です。

au回線なので、メインにドコモやソフトバンク回線を利用している人にオススメです。(もしくはギガ活で料金を抑えられるpovoをメインに、他の安いSIMをサブに、という考えもあります。)

povo2.0
公式サイトはこちら >

なお、なんのトッピング(オプション)も使わずにいると180日後に回線が停止する可能性があるので、180日に1回程度は何かしらで料金の支払いが発生します。

donedone エントリープラン

povo2.0と同じくKDDI(au)系の回線として、BIGLOBEのdonedoneがあります。これのエントリープランが月額無料で通信速度は128kbpsです。また、使わないでも勝手に解約されるという話は(今のところ)出ていません。

au回線なのでpovo2.0と被る部分もあります。ただし初期費用がかかること、データ通信のみで音声通話は使えないという差があります。

その他(ロケモバ・LinksMate・イオンモバイル・エキサイトモバイル・OCNモバイルONE・IIJmio)

上の3つは基本的に月額0円で維持費がほぼ0円でした。基本的にはこの3つのどれかを予備回線にするのがいいと思います。次点として、月額料金の安い格安SIMを集めてみました。どれもデータSIMの場合です。

データ量 月額料金
ロケットモバイル(神プラン・ドコモ/au) 328円
ロケットモバイル(神プラン・ソフトバンク) 438円
LinksMate(ドコモ) 100MB 165円
イオンモバイル(ドコモ/au) 1GB 528円
エキサイトモバイル(ドコモ) 385円
OCNモバイルONE(ドコモ) 500MB 550円
IIJmio(eSIM)(ドコモ) 2GB 440円

こう見ると、ソフトバンク回線を予備回線として確保しておくというのはなかなか難しいかもしれませんね。

音声通話の冗長化に課題

これまで書いたことは、主にデータ通信に関するものです。ただ、2021年10月のドコモの障害では音声の方も障害があり、電話ができなくなりました。この点についてはまだまだ課題がありますね。

povoなら音声通話もあって月額0円です。ただ、普段使ってない予備回線だと、こちらから電話をかける場合はともかく、メインの電話番号にかかってきても取れません。障害時に電話がかかってくるかどうかは人によると思いますが…。

やっぱり予備回線を持ったのなら、親しい間柄くらいはその電話番号も知らせておいたり、電話番号以外での連絡方法も確保しておいたほうがいいでしょうね。

まとめ

通信障害はどこを契約していても起きるときには起きるものです。ドコモで通信障害が起きたからドコモをやめて別に移る、auで障害が起きたから別に移る、では同じようなことの繰り返しです。

ドコモ・au・ソフトバンクと3つ揃えておくのが理想かもしれませんが、とりあえず2つ持っておくと安心です。最近は契約も解約も簡単で費用もそんなにかからないので、いざという時のために用意しておいたり、手順を確認しておいたほうがいいかもしれません。

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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