総務省 2020年度Q2(9月末)電気通信サービスのデータ:MVNOの伸びはそろそろ頭打ち?

総務省は12月18日、令和2年度第2四半期(9月末)の電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データを公表しました。そのなかには移動系通信(携帯電話等)のシェアやMVNOのシェアといったデータもあります。MVNOのSIMカード型の契約数における事業者別シェアは、楽天モバイルが最も高く15.2%でした。

データの中から気になるものをいくつか紹介します。

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携帯電話の契約数における事業者別シェアの推移

携帯電話の契約数でのシェアです。KDDIグループにはUQ mobileも入ってます。MVNOも含めた数字ではNTTドコモが42.9%、KDDIが31.7%、ソフトバンクが25.0%、楽天モバイルが0.6%です。

MVNOサービスの区分別契約数の推移

MVNOサービスといっても実は色々あるのですが、いわゆる「格安SIM」はこの中の「SIMカード型」と見ていいでしょう。2020年9月では1600万契約です。ただしこのグラフは契約数が3万以上のMVNOからの報告を基に作成されているので、実際の数はもっと多くなります。2020年6月からの伸びがほとんどなくなっており、これが頭打ちなのかそれとも他の要因なのか、興味深いです。

MNOから直接回線の提供を受ている「一次MVNOサービス」の事業者数はMNOであるMVNOを除くと608者(前期比+7、前年同期比+32)となっており、二次以降のMVNOサービスの事業者数は842者(前期比+15、前年同期比+84)となります。

事業者別シェアは、楽天モバイルが最も高く15.2%(前期比▲1.1ポイント)、次いでインターネットイニシアティブが14.0%(前期比+0.3ポイント)、NTTコミュニケーションズが11.0%(前期比+0.2ポイント)、オプテージが8.9%(前期比+0.1ポイント)、LINEモバイルが6.4%(前期比+0.4ポイント)となります。上位5社の順位は前回と変わりありません。

この2年ほどの順位は以下のようになります。

2018年 2019年 2020年
9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月
楽天
(16.1%)
楽天
(15.9%)
楽天
(15.9%)
楽天
(15.9%)
楽天
(18.3%)
楽天
(18.1%)
楽天
(17.9%)
楽天
(16.3%)
楽天
(15.2%)
IIJ
(14.5%)
IIJ
(14.3%)
IIJ
(14.1%)
IIJ
(14.5%)
IIJ
(14.0%)
IIJ
(13.8%)
IIJ
(13.1%)
IIJ
(13.7%)
IIJ
(14.0%)
OCN
(11.7%)
OCN
(11.6%)
OCN
(11.4%)
OCN
(11.1%)
OCN
(10.9%)
OCN
(10.7%)
OCN
(10.6%)
OCN
(10.8%)
OCN
(11.0%)
mineo
(10.5%)
mineo
(10.4%)
mineo
(10.1%)
mineo
(9.4%)
mineo
(9.2%)
mineo
(8.9%)
mineo
(8.7%)
mineo
(8.8%)
mineo
(8.9%)
BIGLOBE
(5.3%)
BIGLOBE
(5.3%)
BIGLOBE
(5.3%)
BIGLOBE
(5.2%)
LINE
(5.3%)
LINE
(5.5%)
LINE
(5.7%)
LINE
(6.1%)
LINE
(6.4%)

総務省のこれらの調査データは過去のものも含め公開されてるものです。なかなか興味深いものもありますし、遡って調べてみたり、MMD研究所の格安SIMサービスの利用動向調査と比べてみるのも面白いでしょう。

参考情報

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

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スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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