30W給電PD対応の「CIO-KJ-PD3」レビュー:安価で軽量な4ポート対応の充電器

30WのUSBPDに対応しつつ、4ポートという多ポート対応なUSB充電器「CIO-KJ-PD3」をご提供いただきましたのでレビューしたいと思います。

製品をご提供いただきました株式会社CIO様にはこの場を借りてお礼申し上げます。

  • 30WのPD出力対応
  • 小型で4ポート対応で充電器をまとめられる
  • 外観がチープな印象
  • 保証が半年なのは物足りない

本体はチープな印象ではあるものの、30WのPDを含めた4ポート対応で2千円程度という価格が魅力の充電器となっています。

本記事はメーカー様より商品をご提供いただいた上で執筆しております。

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外観

さっそく開封していきたいと思います。パッケージはブリスターパックとなっています。実店舗でも販売することを前提としたパッケージですね。

内容物は本体と取扱い説明書のみのシンプルな構成です。ケーブルなどは付属していません。

本体は白いシンプルなデザインです。質感は素のプラスチックという感じでツルツルしているため、すぐに傷が付いてしまいそうに思えます。

上面にはコンセントプラグがあり、若干出っ張っているために簡単に持ち上げることが出来ます。

コストを出来る限り削っているように思える当製品ですが、このように使いやすさに配慮されているのは嬉しい点です。

底面には充電器の仕様と認証が書いてあり、もちろんPSEマークは付いています。USB-Aに関しては、1ポート時最大2.4A(12W)となっています。

そしてUSBプラグ部分です。一番上にUSB-C 30Wのポートと、USB-Aポートが3つで合計4ポートの構成となっています。

コンセントに繋ぐと通電ランプが点灯します。ランプは暗すぎず明るすぎず、ちょうど良い明るさに思えます。

重さを測ると約95gとなっていました。本体がプラスチックということもあり、サイズの割には軽い仕上がりとなっていました。

スペック確認

次に充電器の給電性能などのスペックを確認していきます。

製品名 CIO-KJ-PD3
カラー ホワイト
ポート数 USB-C:1ポート
USB-A:3ポート
USB-C出力 PD3.0 5V/3A,9V/3A,12V/2.5A,15V/2A,20V/1.5A
*最大30W出力対応
USB-A出力 5V/2.4A
*最大12W(3ポート合計)対応
合計最大出力 42W(30W+12W)
サイズ 約57mm*57mm*30mm
重量 92g
保証 180日

GaNではないものの、4ポートとしては比較的小型軽量サイズとなっています。また、急速充電規格に対応しているのはUSB-Cポートのみで、USB-Aは3ポート合計で2.4Aまでの対応となっています。

USB-Cに関しては30WまでのPD対応となっている一方、USB-Aに関しては3Aまで対応していれば各ポート1Aは確保できるので少し惜しいなという印象です。

USB-Aに関しては各ポートではなく、3ポート合計で2.4Aまでの出力のため、少し物足りなさを感じます。

実際に使用してみた

それでは実際に使って試してみたいと思います。

USB-Cテスターによる簡易チェック

まずはUSB-CテスターによるUSB-Cポートの仕様チェックを実施しました。まずは急速充電規格の対応状況です。

仕様にはPDとしか書いていなかったものの、QuickChargeなどの他の急速充電規格にも対応していました。

正直書いてないものに対応しているのは珍しくないのですが、対応しているのであれば記載をしてほしいと思います。

さらにPDの部分に関しても確認してみたところ、仕様上は記載の無かったPPSにも対応していることがわかりました。

PPSに関しては対応していることで規格としても機能としてもデメリットは無いため、嬉しい誤算ではあるものの何故仕様には記載されていないのかが謎です。

PPSとは、3.3V~21Vの間で0.02v単位で充電する端末に最も適した電圧に設定する機能です。

Pixel 4aを充電:9VのPDにて給電

まずはPixel 4aにて充電。問題なく9Vで給電されていました。

iPad mini5を充電:15VのPDにて給電

次にiPad mini5で試してみました。こちらも純正ケーブルにて15VのPD給電が確認できました。

CIO製の60W給電可能なモバイルバッテリーを充電:20VのPDにて給電

最後に以前レビューした同じCIO製の60W入出力対応のモバイルバッテリーに給電を試してみました。

このモバイルバッテリーは60Wまでの対応ですが、充電器側が30Wまでのため30Wでの給電となりました。問題なく充電可能です。

USB-Aポートを全て使用してもUSB-Cは30Wを維持

最近よくある65W対応の複数ポート充電器では、USB-Cが1、2ポートまででは45W等の給電になるものの、USB-Aまで使って全てのポートを使用するとUSB-C側が18Wまでになってしまうことがあります。

しかしこの充電器ではUSB-CとUSB-Aは連動していないため、全てのUSB-Aを使っていたとしてもUSB-Cは30W給電が可能となっています。

USB-Cポートは常に最大30Wの給電が可能

USB-Aは複数ポート使用時には出力が低下

先ほどUSB-Cは常に30W出るという話をしましたが、逆にUSB-Aは3ポート全ての合計が2.4Aとなっているため、複数機器を接続するとその分出力も落ちていきます。

2ポート共にスマートフォンを接続すると、1ポート使用時よりも出力が低下します。大体半分くらいに折半されるようです。

そして3ポート全て利用すると、さらに出力が落ちます。さすがに0.6A程度になってしまうと中々充電が進まないと思います。

急ぎでという用途には合いませんが、夜寝る前に複数の機器を接続して朝起きる頃に終わっていれば良いという場合であれば、この出力でも問題ないのかなと思います。

USB-Aポートは3ポート合計で2.4A出力のため、複数機器を充電可能ではあるが、1台あたりの出力はかなり低くなる。

まとめ:コンパクトで安価な複数ポート充電器

USB-C側は30W対応しており、さらに最大2.4AではあるもののUSB-Aも3ポート搭載していて2,000円程度という安価な充電器です。

正直質感がチープだったり、USB-Aの出力が物足りないなどの欠点はあるものの、価格が価格なので許せる範囲ではないかと思います。

自宅で使用したり、旅行で使用するにもコンパクトで場所も取りませんし、最大4台の機器の同時充電も可能とこの価格としてはかなりパフォーマンスが良い充電器となっています。

PD30W対応だけでも安価な部類に入るので、複数のUSB充電器を使っているという人はひとまとめにするのにも良い充電器になるのではないでしょうか。

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