Xiaomi Redmi Note 9S レビュー:コスパは武器!…だけど隠れた良くないポイントも要確認

Xiaomiのミドルレンジスマートフォン「Redmi Note 9S」を購入して20日間ほど使ってます。Snapdragon 720Gを搭載し、3万円以下で購入できるコストパフォーマンスに優れた機種として人気となってます。これまで使ってみて良いところはもちろん、あまり良くない点も見えてきましたのでレビューをお届けします。

全体的には、普通に使いたくなるグッドなスマートフォンだと思います。普段から持ち歩く端末の一角に入り込んでます。

  • 3万円を切る価格に対するパフォーマンスが良い
  • ハッキリと撮れる4眼カメラ
  • バッテリーの持ちが良い
  • おサイフケータイやワイヤレス充電には非対応
  • スクロールに若干の違和感
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Xiaomi Redmi Note9S 4+64GB オーロラブルー 【日本正規代理店品】

Xiaomi
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Redmi Note 9Sの概要とスペック

Redmi Note 9SはXiaomiの日本参入第2弾となるスマートフォンの1つです。Xiaomiの中でも低い価格帯のRedmiシリーズで、Snapdragon 720Gを搭載、ディスプレイは6.67インチのフルHD+、バッテリーは5020mAhの大容量、背面カメラは4800万画素の4眼カメラというミドルレンジのスマホです。

RAM 4GB/ストレージ64GBで24,800円のモデルと、RAM 6GB/ストレージ128GBで29,800円のモデルがあります。私が購入したのは6GB/128GBのモデルです。

主なスペック

OS MIUI 11 (Android 10ベース)
CPU Snapdragon 720G
RAM 4GB / 6GB
ストレージ 64GB / 128GB
外部メモリ microSDXC (最大512GBまで)
ディスプレイ 6.67インチ 2400 x 1080 (FHD+)
リアカメラ 4800万画素 超高解像度プライマリカメラ f/1.79 FOV 79°
800万画素 超広角カメラ f/2.2 FOV 119°
500万画素 マクロカメラ f/2.4 AF(2cm-10cm)
200万画素 深度カメラ f/2.4
フロントカメラ 1600万画素 f/2.48
バッテリー 5020mAh
18W有線急速充電に対応
サイズ 165.75 × 76.68 × 8.8 mm
重量 209g
ネットワーク GSM: B2/3/5/8
WCDMA:B1/2/4/5/6/8/19
TDD LTE:B38/40/41
FDD LTE:B1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28
ワイヤレスネットワーク 対応プロトコル:802.11a/b/g/n/ac
2.4G Wi-Fi / 5G Wi-Fi 対応
Wi-Fi Direct / Wi-Fi Display
Bluetooth 5.0 対応

デザイン

開封の様子など、外観についてはファーストインプレッションの記事もありますので、こちらもどうぞ。

6.67インチのディスプレイで横幅76.68mm、片手で持つのは簡単ですが、やはり大きいです。重量も209gあるので存在感があります。

オーロラブルーの背面はかなりギラギラしています。

こういったところは動画のほうがわかりやすいですね。

ファーストインプレッションの記事でも触れましたが、背面カメラのでっぱりはかなりのものです。インパクトあります。ただ、これはケースをつければある程度吸収されるものですし、中央上部にあるので机の上に置いて操作しても思ったほどはガタガタしません。(端末の右上左上を操作すればかなりガタガタしますが、最近はそんな上の方を操作することも少ないと思います。画面中央より下ならほとんどガタガタしません。)

端末側面の電源ボタンは指紋センサーにもなっています。あとで別に書きますが、精度も悪くなく使いやすいです。

ただセンサーの位置はわりと高いところにあります。センサーにタッチしてそのまま片手で画面操作…というわけには行かず持ち直すことになるでしょう。端末の大きさから仕方ないことかもしれません。

前面カメラは画面上部中央にパンチホール型であります。通常はステータスバーの下辺に接するくらいで収まっているので大して気になりません。

パフォーマンス

Redmi Note 9SはRAMとストレージが4GB/64GBと6GB/128GBのモデルがあります。私が購入したのは6GB/128GBの方です。最近はミドルレンジでもこれくらいが増えてきました。どれも普通に使う分には問題ないパフォーマンスを出してくれます。

各種ベンチマーク結果

ベンチマークテストの結果は上図の通り。AnTuTuの結果は277,808点、Geekbench5の結果はシングルで566点、マルチで1,783点、3DmarkはSling Shot Extreamで2,497点でした。
だいたいSnapdragon 845を搭載したAQUOS R2 compactやPixel 3より下、Snapdragon 835を搭載したEssential PhoneやGalaxy S8より上、といったところです。2年前のハイスペック帯と同じくらいですね。

似た点数のほかのスマホと比べると以下の通り。

Antutu Geekbench 3DMark
Single Multi
HUAWEI P40 lite 5G 354929 3953
Pixel 3 327679 515 2134 4701
Redmi Note 9S (6GB/128GB) 277808 566 1783 2497
Essential Phone 256762 389 1701 3627
Galaxy S8 236575 384 1595 2820

そのほか、当サイトでレビューしてきた端末のベンチマーク結果は以下のページに纏めています。こちらも参考にどうぞ。

実際の操作感はグッド

最近のミドルレンジはどれもそうですが、通常の使用で引っかかりを感じるようなことはほとんどありません。重いゲームはプレイしないのでちょっとわからないですが、私が普段やってるゲームくらいなら何の問題もありません。(現在このゲームをやるメイン端末になってます。)

ディスプレイは反応が悪い?

個人的にRedmi Note 9Sで一番の弱点と感じたのがディスプレイの反応です。うまく言い表せないのですが、どうにもスクロールが重いというか、思うようにならない時があります。

Twitterやウェブを眺めていて長いページをスクロールしていくとき、自分が思うよりもスクロールしてくれなくて普通のスマホよりも指を動かす回数が多いように感じます。タップの反応が悪いとか、指の動きとスクロールの反応がずれるとか言うわけではないのですが、他のスマホに比べると感覚のズレがあります。

これは最初から貼ってあった保護フィルムを買えることである程度は解消されたのですが、完全ではありません。慣れてしまえばどうということはないのかもしれませんが、気になる人は気になると思います。

カメラ

Redmi Note 9Sのカメラは4眼で、4800万画素のメインカメラ、800万画素で視野角119°の超広角カメラ、500万画素のマクロカメラ、そして200万画素の深度カメラとなっています。

これまでに撮影した写真の中からサンプルとしていくつか掲載します。

通常モード

過剰とまではいきませんが、AIがシーンを判別してくれてはっきりとした色合いで保存してくれます。

ポートレート

超広角

こちらは通常カメラで撮影したもの。

こちらが超広角カメラで撮影したもの。視野角119°で広い範囲を撮影できます。ただ若干暗くなりますね。

超広角カメラは動画での使用は可能ですが夜間モードやポートレートでは使用できません。

マクロカメラ

マクロカメラは最短距離2cmで接写可能。被写体の質感がよく伝わってきます。

夜間モード

こちらは通常モードで撮影。このままでもけっこう明るく撮れます。

こちらは夜間モードでの撮影。建物の中の白飛びしてしまってたところがちゃんと判別できるようになっています。

その他のカメラ機能

カメラのメニューボタンからグリッド線や水平線の表示、マクロカメラやGoogleレンズの起動ができます。写真の縦横比は1:1、4:3、16:9、Full(20:9)があります。Proモードを使えばRAW(.dng)でも保存可能です。

カメラ総評

AIによる補正が効きすぎる場面もありますが、全体的に明るくきれいに写せる印象です。最近はTwitterにアップするものなどちょっとした撮影はRedmi Note 9Sで行っていますが、そういったときに選ばれるような、基本的にいい感じに撮ってくれるカメラです。

このほか、撮影した写真をGoogleフォトにアップしてあるので、興味ある方はご覧ください。

バッテリー持ちは思った以上に良い

バッテリーの持ちは良いです。何かしらの客観的なデータではなくあくまで個人的な感覚ですが、はっきり言い切れるくらいには良いです。ゲームをしばらくプレイしていても意外と減ってません。元々のバッテリー容量も5020mAhあるので、1,2日余裕で持つと思います。

充電では18Wの急速充電に対応。スペック表にはありませんがUSB PDにも対応しているようです。

サイドの指紋センサーと顔認証

Redmi Note 9Sの指紋センサーは端末側面にあり、電源キー兼用です。指紋は5つまで登録でき、認証するのが「タッチしたとき」か「押し込んだとき」かで選べるのはユニークです。

制度やスピードに問題はなく、むしろ早いほうだと思います。

顔認証はフロントカメラを使ったものなのでセキュリティ的にはそこまで良くないのですが、指紋認証とは別に登録しておけば手袋をしてるときなど便利な場面も出てくるでしょう。認証速度はなかなか早いです。

ホーム画面と設定、MIUI

Redmi Note 9SはAndroid 10ベースのMIUI 11を搭載しています。見た目はかなりカスタマイズされており、好みは分かれるところです。

ホーム画面とプリインアプリ

ホーム画面です。ドロワーのない、すべてホーム画面に表示されるタイプです。なにげに面白いのは、時計ウィジェットのあるメイン画面ではステータスバーの時計が非表示になることです。

プリインストールのアプリとして、ミュージックやファイルマネージャー、天気、クリーナーなど基本的なものは揃っています。ただこれらのアプリは使用中に広告が表示されることがあります。どれも設定からオフにできるのですが、「有料で購入した端末に最初から入ってるアプリで広告が表示される」というのに納得行かない人もいるかも知れません。

設定

設定画面はパッと見はクリーンですが、Pixel系に慣れていると場所がわからずに悩むことも結構あります。まぁ慣れなんでしょうけど。Android 10ベースなのでダークモードもあります。

Redmi Note 9SはデュアルSIM対応で、クイック設定パネルの「モバイルデータ」からSIMを切り替えることができます。なかなか便利ですよね。

ナビゲーションボタン

デフォルトではナビゲーションバーが表示されますが、ジェスチャーナビゲーションに切り替えることもできます。Xiaomi独自のものですが、Android 10のものとだいたい同じでさらに拡張したようなものになっています。

ただ、日本語キーボードで「ん」を入力(画面下部を上にフリック)するとき、このジェスチャーが反応してホーム画面に戻ってしまうことがそれなりの頻度でありました。例えばATOKであればキーボードの下の隙間を調整できるので問題ないのですが、Google日本語入力を使ってる人などは面倒かもしれません。

まとめ

細かいことを挙げていけば書ききれなくなるのですが、この辺りでまとめていきたいと思います。

Redmi Note 9Sの良いところ良くないところ

Redmi Note 9Sは価格に対する性能でコストパフォーマンスが良いということが取り上げられる事が多いですが、良いところのあればイマイチなところもあります。簡単にまとめます。

良いところ

驚くほどに安い
4GB/64GBで24,800円、6GB/128GBで29,800円は本当に破格です。5,000円の差をどう捉えるかは人次第ですが、どちらにせよ他メーカーに比べ圧倒的に安いです。
パフォーマンスが十分以上にある
安いといって実は見た目のスペックだけで中身はダメ、なんていう端末も時々ありますがRedmi Note 9Sは中身もバッチリです。普通に満足できます。
バッテリーもちが良い
これは購入時にはそれほど期待していなかったのですが、バッテリー持ちはなかなか良いです。いや5000mAhあるんだからそれはそうなのですが、数字以上によく感じました。
カメラもきれい
カメラはある程度以上になると好みの問題が大きくなってくるのですが、私は好きなタイプです。PCの大きな画面で見るとちょっと補正がキツイかな?と思えるものもありますが、だいたいハッキリ撮れるのが良いですね。

イマイチなところ

おサイフケータイ非対応
価格から見れば仕方ないとも言えます。が、これのせいでメイン機にはできない、という人もいるでしょう。私もです。
防水防塵なし
一応「防滴ナノコーティング」されているようですが、どの程度かはっきりしません。
有機ELディスプレイではない・Qiも非対応
ないものねだりをしていけば、まぁいくらでも出てきますね。
重い
ケース無しで209gはやはり重いです。片手で長時間はやりたくないですね。
広告が入る
安さの引き換えだったり、設定から非表示にできるのはわかっていても消し方は分かりやすくないですし、知らずに直面したときは残念な気持ちになります。
ディスプレイのスクロールが鈍い
毎日毎回使う部分だけに、気になるところです。できれば家電量販店などで実機を触ってTwitterなど縦に長いページをスクロールし続けてみてほしいです。
Wi-Fi問題
私は直面していないのですが、スリープ明けなどのタイミングでWi-Fiが下りだけ繋がらなくなる事があるようです。アップデートで対応されたとも言いますが、まだ直らないという声もあります。

様々な目的に使えるサブスマホとして優秀

改めて考えるとイマイチなところもたくさん出てくるのですが、どれも気になるかは人それぞれです。スマホのどこに重点を置いて見るのか、という話でもあります。ミドルレンジのスマホはどうしてもこういう判断が必要になります。

個人的にはやはりこの性能で3万円を切るという価格、コストパフォーマンスに目が行ってしまいますね。おサイフがなかったり重かったりでメインとしてはちょっと使いにくいのですが、サブとしてカバンに入れておく、家においてゲーム端末とする、届いた新しいガジェットの写真を撮ってTwitterで自慢する、といった用途には良さそうです。

メイン以外にもう1台のスマホを持っておきたいと考えるのであれば、2020年夏はRedmi Note 9Sが最適ではないかと思います。

B089DQL3W1
Xiaomi Redmi Note9S 4+64GB オーロラブルー 【日本正規代理店品】

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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