ROG Phone II レビュー:最強ゲーミングスマホは普段使いでもバッチリなスキのないスマホだった!

ASUSより11月20日に日本発売が発表されたROG Phone IIアールオージーフォンツーを発表会前にお借りし、1週間ほど試用する機会をいただきました。発表されたばかりでまだ発売していないこの機種の、簡単ではありますがレビューをお送りします。

  • Snapdragon 855 plus搭載のハイエンドスマホ
  • オトコノコを刺激するカッコいい見た目
  • ゲーム操作に適した様々な機能
  • カメラにDSDV、普段使いでも隙がない
  • アイコンがちぐはぐ

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ROG Phone II ZS660KL

ROG Phone IIはASUSが2019年11月に日本国内版を発表した最強ゲーミングSIMフリースマートフォンです。処理速度やディスプレイの反応速度など、シビアな高性能を要求するゲームにおいて、あらゆるプレイヤーの要求に応えるための端末でもあります。

Snapdragon 855 Plusを搭載しRAMは12GB、ストレージは512GBと1TBの2つのバリエーションがあります。1TBですよ、1TB!ディスプレイもシビアなゲームに対応できるようにリフレッシュレート120Hz、応答速度1ms、タッチサンプリングレート240Hzという高性能なものになっています。

主なスペックは以下のとおり。

ZS660KL-BK512R12 ZS660KL-BK1TR12
カラー ブラックグレア マットブラック
OS Android 9
CPU Qualcomm Snapdragon 855 Plus
RAM 12GB
ストレージ 512GB 1TB
外部メモリ 非搭載
ディスプレイ 6.59インチ 2340×1080(フルHD+) AMOLEDディスプレイ(19.5:9)
ゴリラガラス6搭載、リフレッシュレート120Hz (応答速度1ms)、タッチサンプリングレート240Hz、コントラスト比500,000:1、DCI-P3比111.8%、sRGB比151.7%、HDR10対応、SDR2HDR対応、最大輝度600nits
カメラ [アウトカメラ]
4,800万画素(メイン)+1,300万画素(広角125度)
SONY IMX586イメージセンサ搭載(メインカメラ)
[インカメラ]
2,400万画素(F値2.0)
バッテリー 6,000mAh (30W急速充電対応)
サイズ 約170.9 × 77.6 × 9.4 mm
重量 約240g
通信方式 FDD-LTE:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B13/B18/B19/B20/B26/B28/B29/B32/B66
TD-LTE:B34/B38/B39/B40/B41/B46
W-CDMA:B1/B2/B3/B4/B5/B6/B8/B19
GSM/EDGE:850/900/1,800/1,900MHz
キャリアアグリゲーション 5CA(DL)/2CA(UL) 対応 6CA(DL)/2CA(UL) 対応

オトコノコを刺激する端末デザイン

開封

ROG Phone IIは箱からしてデカイです。三角柱のような独特の形をしており、スマホの箱には見えません。

箱を横に引き出すと、その3つの面にそれぞれ本体や付属品が入っています。こういう開け方のギミックは近未来的なアレでワクワクしますね。

内容物は本体のほかにケース、マニュアル、ACアダプタ、USBケーブル、SIMピン、AeroActive Cooler IIです。普通のスマホでは見かけないAeroActive Cooler IIについてはまたのちほど。

端末デザイン

前面はノッチがなく上下ベゼルがあるタイプです。そのベゼルも細くスッキリしています。ゲームで多用する横向きで持った時のバランスを考えてなのか、上下のベゼル幅はほぼ同じ、デザインもカメラ以外は同じです。なので普通に使おうとすると上下を間違えてしまうこともよくあります。

背面はゲーミングスマホらしいかっこいいデザインです。普通のスマホだとのっぺりしたなにもないのが主流ですが、ROG Phone IIはしっかり主張する背面デザインです。切れ目の赤がカッコいいですよね。

充電しながらゲームをやる時に邪魔にならないように、USBポートは中心からズレたところにあります。3.5mmイヤホンジャックがあるのもポイントです。

電源ボタンがある側は、左右両端にもこだわりのデザインが。反対側中央にはAeroActive Cooler IIを取り付けるポートが有り、ここから充電も可能です。

電源をつけて、ホーム画面もまたカッコいいです。ゲーミングスマホってたしかにこういう傾向のデザイン多いですけど、やはり何か私の中のオトコノコを刺激するものがありますね。

付属のケースも、全て覆うのではなく、肉抜きになっており、端末の背面デザインを活かす形となっているのが良いです。カッコいい。

AeroActive Cooler II

付属のAeroActive Cooler II、これは取り付けて動作させることでファンが回り、ROG Phone IIを冷やす役割があります。これにより熱によるパフォーマンス低下を防ぎ、安定した動作を保ちます。

USBポートとイヤホンジャックもあるので、充電しながらのゲームプレイも可能です。

また、今回のAeroActive Cooler IIは本体に付属ケースを装着した上からも装着可能です。前モデルのROG Phoneではできなかったことのようなのでちゃんと進化しています。

最高峰のハイエンドCPU搭載

ROG Phone IIは現状最高峰と言えるSnapdragon 855 Plusを搭載しています。そのパフォーマンスを『AnTuTu Benchmark』『Geekbench 5』『3DMark』の3つのベンチマークアプリを使って測定してみました。

AnTuTuの結果は491,047点、Geekbench5の結果はシングルで770点、マルチで2,848点、3DmarkはSling Shot Extreamで6,230点でした。さすがの高得点です。

なお、AnTuTuはver.8になって採点が大きく変わってます。ver.7以前とは単純に比べられませんが、ASUSがver7で試したところ40万点ほどだったようです。ZenFone 6などがAnTuTu ver.7で35万点ほどなので、その差を感じられるでしょう。

Geekbenchについても、現在はver5なのでver4からは変化があります。全体的に点数が小さくなっているようなので、過去の端末と比べる際は要注意です。

これだけのパフォーマンスを活かせるのはやはり高負荷なゲームです。いくつかのゲームをやってみましたが、動きが気になるものはありませんでした。とは言っても、高負荷でシビアな反応を必要とするゲームは普段プレイしてないですし、そこがわかるほどの目も持ってないのですが…。

ゲーマー目線でのレビューは他の媒体でも書いてくれるでしょうし、当サイトでは当サイトらしく普段使いとしてのレビューをしていこうと思います。

バッテリー

ROG Phone IIのバッテリーは6,000mAhの大容量です。ゲームやっている最中にバッテリー残量少なくなって気が散るなんて嫌ですからね。でも容量だけじゃないんです。

急速充電対応

ROG Phone IIはQuick Charge 4.0とUSB Power Delivery 3.0に対応しています。(Quick Charge 4.0はサイドのUSBポートを使用時のみ)

また、従来のスマートフォンとは異なり、ROG Phone IIはCharger ICが本体内部だけではなく付属のACアダプター側にも搭載されているため、本体の発熱は最低限に抑えられ、充電中も快適にゲームを行うことができます。

過充電保護・バッテリーケア

バッテリーの劣化を防ぐため、ROG Phone IIには「バッテリーケア」機能があります。これは約80%で充電状態を維持し、設定した時間にちょうど100%になるように調整される機能です。

22時開始、翌朝7時終了に設定した場合のイメージ

Xperiaにある「いたわり充電」と同じような機能で、バッテリーの劣化を防いでくれます。

このほか、6,000mAhという大容量を活かして、他のスマホに逆充電できるリバースチャージモードもあります。バッテリーの持ち自体も、普段使いとしてなら充分に優秀です。そこまで使い込んだわけではないのですが、「思ったよりも減ってない」という印象は受けました。

ゲーミングスマホとしての機能

ROG Phone IIはゲーミングスマートフォンです。普通のスマホとは違った「ならでは」の機能をいくつか紹介します。

Game Genie

ROG Phone IIに限らずASUSのスマホにある機能ですが、Game Genieというゲーム起動時に便利なツールが詰まった機能があります。

Air Trigger II

ROG Phone IIは端末のサイド部分にタッチセンサーがあり、ここにボタンを配置することもできます。ゲーム機のLRボタンに当たる位置ですね。

ここの機能が、画面上のタッチだけでなく、縦横方向へのスライドも指定できるようになりました。ゲームによってはこういう動きをボタン割当できると嬉しい、なんていうものもあるのでは?

Xモード

ROG Phone IIにはゲーム専用モード「Xモード」があります。クイック設定パネル等からすぐにオン・オフできるこの機能は、バックグラウンドアプリを停止させたりメモリを開放したりで本体をゲームに最適化するものです。

そして、このモードはオンオフの展開や起動中のエフェクトがカッコいいんです!

左:通常 右:Xモード起動時

ホーム画面では壁紙が変わってしまいます。しかもこれ、ただ変わるんじゃなく、開閉がアニメーションするんです。

背面のマークも光ります。単色ではなく、徐々に様々な色に変わっていきます。カッコいい!

カメラも普通に一線級

ROG Phone IIのカメラはスペックの数字的にはフラッグシップのZenFone 6とほぼ同等です。ゲーミングスマホですがちゃんと普段使いするスマホと同じように高機能な「使える」カメラが搭載されています。

ただ、今回は期間が短かったこともあり、あまり枚数撮れていません。いくつか載せてみます。タップするとGoogleフォトで大きな画像を表示します。

ポートレートモードで撮影
HDR++で撮影

AIによる被写体の判別もありますし、たしかにZenFone 6と同じくらいにきれいな写真が撮れるようです。もっとも、ZenFone 6と違ってカメラは回転しませんけどね。

ソフトウェア

ホーム画面とプリインアプリ

ホーム画面はゲーミングスマホらしい壁紙でカッコ良さげです。前述の通り、Xモードになるとアニメーションして変化するんですよ。

プリインアプリも控えめで、いつものASUSな感じです。文字入力でATOKがあるのも変わりません。(やっぱり設定の入出力は対応しないタイプです。また要望言うの忘れました…。)

アイコン類はゲーミングスマホらしい独特のものになっています。ただそれが一部のASUSアプリにしか対応しなく、全体で見るとちぐはぐになってしまうのは残念です。

設定

設定画面は基本黒ベースですが、白ベースにも変更できます。ROG Phone IIには黒が似合ってると思いますけどね。

そのほか、拡張機能ではスマホの画面を動画で録画できる機能もデフォルトであります。音声をマイクではなく内部のそのものを録音できるのは便利です。

Androidのバージョンは9ですが、ナビゲーションバーはAndroid 8.1までのもの、Android 9のピルボタン、そして独自のジェスチャーから選択できます。このジェスチャーはZenFone 6のものとはまた違って、Android 10とほぼ同じものでした。

ジェスチャーだとフルに画面を使えて便利ですが、文字入力の際に「ん」を入力しようとしてこのジェスチャーと干渉してしまうことがありました。

まとめ:もちろんゲーム特化だけど普段使いとしても十分以上に使える

ゲーミングスマホなのにゲーム用途でのレビューを書くことが(自分の能力的に)できなかったのは残念ですが、それを抜きにしてもさすがのスペックだと感じることはできました。普段使いとして、ちょっとオーバースペックな気がしないでもないですが、しっかり使えそうです。

ゲーム用途ではなくても、独特のデザインをしているので、人とはちょっと違うスマホが欲しい人、このカッコよさに共感できる人には魅力的なスマホではないでしょうか。背面カメラがほぼ出てないというのも有力なポイントです。

「かつてない究極のパフォーマンスを誇る、最強ゲーミングSIMフリースマートフォン」とASUSが言うだけのことはあり、弱点らしき弱点がないんですよね。まぁ小型で取り回ししやすいスマホが好きな人にはちょっと大きくて重いと感じるかもしれませんが、それくらいです。(あと箱が大きすぎるのも…かな。)

スマホゲーム専用機としても、メインのスマホとしても、どちらでも十分活躍できるスマホです。正直、1週間で返してしまうのは惜しく感じて、このままゲーム専用機として欲しいと思いました。そんなにスペック要求するゲームをやるわけではないのですが、今後を考えても安心して任せられるという安心感があります。
お借りした時点では価格までは知らされてないのですが、その額しだいでは、買ってしまうかもしれません…。

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OREFOLDER編集長。
1979年静岡県清水市生まれ、現静岡市清水区在住。

様々な巡り合わせから、このサイト1本で生活してる氷河期世代の一人。ガジェットに限らず広く浅く様々なものに興味があります。

スマートフォンは2010年にXperia SO-01Bを買ったのが最初。同時にb-mobile U300で格安SIMも始めました。これまでに数百台のスマホを手にし、格安SIMも常時20種類以上契約しています。

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